四十四話 ページ44
我々幹部になって二週間が経った。
それなりに楽しくやっている。
「A、グルさん見てないか？」
「見てないよ？どうかした？」
「執務室にいないんよ。また脱走されたわ」
……メンバーの意外な一面も知れた。
まあ、今までの私の生活に比べたら輝かしいものばかりだろう。
そんなこんなで毎日を過ごしている。
「あれ、Aどこ行くん？」
廊下を歩いていると、オスマンと出会った。
「今日は城下町にお買い物しに行くんだ。寒さ対策しなきゃと思って」
「ほぉん、だからそんな可愛い格好してるんか」
「可愛いなんて、やっぱりオスマンは口が上手いなあ」
「いやいや、町の男共はこんな可愛い子を見たら惚れるやろな」
確かに今日は町に行くからちょっとだけオシャレかもしれない。
しかし、それは服が良いからであり私には何も無いのだ。
「ありがとう。でもほんとに何もないよ」
「うーん、そうは言ってもな」
オスマンは何か考えた後、誰かに通信を繋げた。
「お、今日暇……寝起きなんか。いや、せっかくならお近づきのチャンスをあげようと思ったんけど……え、そりゃAちゃんとでしょ？町に行くから護衛でもお願いしようとしたんだけどなーこーんな可愛いAちゃん一人で行かせるのはなー」
楽しそうに話すオスマン。一体誰と話しているのだろうか。
「やっぱり俺が行こうか……。……ん、そんなら早う来いや。下で待ってるから」
話し終わったのか、こちらへにっこり笑いかけた。
「強力な護衛さんが来てくれるって」
「え、でも私」
「だいじょーぶ。シャオロンなら守ってくれるで」
「し、しゃおくん」
その言葉に脳が大きく反応した。
ここ最近、何故か彼の顔を見ると心拍数が速くなるのだ。
一種の病気かとエーミール教授に相談したが、曖昧な答えしか返ってこないまま日が経った。その間も症状は悪化していくばかりで。
「ん？嫌だった？」
「嫌じゃないよ！むしろ……」
……むしろ、なんだろう？
この言葉の先は、一体……
「……何でもない」
「ふーん、そっか」
特に言及せず、ただ笑うオスマン。
「俺は用事があるから。気をつけてな」
「う、うん。ありがとう！」
オスマンと別れて数分。
来てくれるであろうシャオくんを待つ。
「……A！」
廊下の端から走って来たのは、彼だった。
息を切らして、名前を呼びながら駆け寄ってくる。
いつもと違う服装に、私はまた心拍数を上げて。
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さとうきび(プロフ) - 怜さん» 返信が遅くなり申し訳ありません。確認したところ特には異常ありませんでした。ご報告ありがとうございました。 (2018年5月18日 22時) (
レス) id: d7a52c799a (このIDを非表示/違反報告)
怜 - 38話非公開になってませんか？ (2018年5月15日 0時) (レス) id: c7556a56f2 (このIDを非表示/違反報告)
さとうきび(プロフ) - 夜狐さん» コメントを返すのが遅れてすいません。これからもどうぞよろしくお願いします！ (2017年12月5日 22時) (レス) id: c845d614fc (このIDを非表示/違反報告)
さとうきび(プロフ) - 独奏さん» コメントありがとうございます！返すのが遅れてしまいましたが、これからもよろしくお願いします！ (2017年12月5日 22時) (レス) id: c845d614fc (このIDを非表示/違反報告)
夜狐 - 題名と内容が気になって見にきました！自分はこういうお話好きですよ♪次の更新楽しみにしてますね♪ (2017年11月7日 21時) (レス) id: 8cf2fbf423 (このIDを非表示/違反報告)
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