三十二話 ページ32
目元を真っ赤腫らして医務室に戻った私は、ペ神に苦笑いされながらタオルを貰った。
「なんかスッキリした顔やね」
「うん、なんか吹っ切れたの」
兄さんは仕事があるらしくて、あの後は別れた。
「Aちゃん、こっちおいでや。今度はもっとたくさん案内するわ」
「あ、ありがとうございーー」
「敬語」
びしりと指摘されるけど、そう簡単に抜けるものではない。
徐々に慣れていくしかないのだろか。
「……ありがとう、オスマン」
ぎこちなく呼ぶと、良く出来ましたと言わんばかりに笑うオスマン。
「それでええんよ、仲間なんやから」
そんな当たり障りない言葉に、私はまた少しだけ泣いてしまいそうになるのだ。
「ここが食堂。基本ここで食事するから」
「あっちはみんなの部屋。ネームプレートあるから大体分かるで」
「奥に見えるのが総統室。結構みんな遊びに入るのが多いわ。隣に見えるのが書記長の部屋ね」
その他にも大浴場や監視室と、この間よりもより詳しく説明を受けた。
「最後にここ。今日からAちゃんの部屋やで〜」
第二部隊にいたときよりも広い部屋。
柔らかそうなベットとクローゼット、机が置いてある簡素な部屋だった。
「急やったからあんまり物はないけど、自由に使ってええよ」
今日から自分の部屋という実感が、ふつふつとわいてくる。
何だか夢を見ているような気分だなあ。
夢なら覚めないでほしいくらいだ。
「そういや他のメンバーに会ったことあったっけ？」
「ええと、トントンとシャオロンさん、ゾム先輩にコネシマさん。あとそうと……グルッペン、さんくらいかな。あとは模擬戦のときに顔を見たくらい」
慣れてしまった敬語はところどころ抜けないけど、これくらいは許してほしい。
本人は気にしていないようで、一つ頷いた。
「そっか、じゃあ大体は初対面やね」
みんなうるさいめうよ〜、と笑うオスマンは、どこか嬉しそうだった。
本当にみんなが好きなんだろうなあ。
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さとうきび(プロフ) - 怜さん» 返信が遅くなり申し訳ありません。確認したところ特には異常ありませんでした。ご報告ありがとうございました。 (2018年5月18日 22時) (
レス) id: d7a52c799a (このIDを非表示/違反報告)
怜 - 38話非公開になってませんか？ (2018年5月15日 0時) (レス) id: c7556a56f2 (このIDを非表示/違反報告)
さとうきび(プロフ) - 夜狐さん» コメントを返すのが遅れてすいません。これからもどうぞよろしくお願いします！ (2017年12月5日 22時) (レス) id: c845d614fc (このIDを非表示/違反報告)
さとうきび(プロフ) - 独奏さん» コメントありがとうございます！返すのが遅れてしまいましたが、これからもよろしくお願いします！ (2017年12月5日 22時) (レス) id: c845d614fc (このIDを非表示/違反報告)
夜狐 - 題名と内容が気になって見にきました！自分はこういうお話好きですよ♪次の更新楽しみにしてますね♪ (2017年11月7日 21時) (レス) id: 8cf2fbf423 (このIDを非表示/違反報告)
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