【ヘタリア】 保健室の斎藤先生2 【ロヴィーノ】

42日目 ページ13

ロヴィーノside


とうとう 成果を見せる日がやってきた。



「ロヴィーノ、勉強したか？」


「おう、5年ぶりにな！」



黒板には大きく『学力調査テスト』と書かれている。


初めて本気でテストに取り組む日でもあり、


アントーニョとの勝負の日でもある。




トーニョは、一時間目の国語の 難読漢字を覚えようと必死だ。




「なぁ、コレなんて読むんやっけ？」




“麦芽”




「ばくが だろ。」




今まで無関心だったため、少し分かっただけでトーニョは大袈裟な反応をしてくる。




「すごいわぁ、さすがロヴィやね。
親分も鼻が高いでー。」




「読めただけで大袈裟だな、コノヤロー。」






「コレも読めへん、どないしよ。」とトーニョがあたふたしているのを見ている内に、時間はやってきた。






「おめぇら 座れー！」







カリカリと書く音が絶え間なく続く。






一通り終わって、外を眺めてみた。






ムカつくほど青い空。







俺たちの苦悩も知らずに、鳩が鳴く。





あーあ、はやく保健室で寝たい。






…だから、保健室は戻れねぇんだよ俺の馬鹿。







頭の中で自問自答を繰り返す俺を知ってか知らぬか、鳩はまた鳴いた。

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