41日目 ページ12
日直の仕事も終わり、朝礼も終わった。
話し相手が居ないだけでこんなに寂しいとは__
外では2年生の男子がドッチボールをしてる。
ドッチボールしてたら、1人位はケガするよね?
「…って、そんな事考えちゃだめか;;」
保健医らしからぬ失態を…と反省していると、ドアがガラガラと静かに開いた。
「失礼しまーす。」
一人の男子生徒が入ってくる。
ジャージ着てるし、ドッチボールでケガしたのかな?
「どうしたの?」
「ボールが当たっちゃったんだ。
俺は大丈夫って言ったのに、ルートが行けって言うから。」
「もう、ルートってば過保護だよね。」と
頬を膨らませている様子は、どこかで見た事がある気がした。
「どうしたの、先生?」
「あ、何でもないのよ。
取り敢えず傷口を洗って、消毒しましょう。」
「うん。」
しかし、この違和感は嘘では無かったと証明されることになる。
「貴方、学年と名前は?」
「2年のフェリシアーノ・ヴァルガスだよ。」
「フェリシアーノ・ヴァルガス…と。」
ん!?
「もしかして
ヴァルガス君の弟っていうのは____」
「俺だよ。」
そんなに長い間一緒に居たわけでもないのに、
仕草を覚えていたなんて…
「兄ちゃん 先生と会って変わったよ。」
「そう。」
「兄ちゃん 先生の事本気だったと思う。」
「それはないわ。
周りには若い女の子が沢山いるもの。」
私がそう言うと、フェリシアーノ君は悲しそうな顔をして言った。
「嬉しそうな兄ちゃん 久しぶりに見たんだ。
先生 兄ちゃんの事好きになってよ。」
「…フェリシアーノ君。
それは貴方には関係ない事よ。」
「…ごめんなさい。」
氷のうを手渡すと、フェリシアーノ君は俯いて廊下に出て行ってしまった。
「…もう好きになってたのよ。」
誰も居ない教室で、一人呟く。
知りたくなかった、自分の気持ちに気付いてしまった。
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もっちゃん(プロフ) - なつ子(´∀`*)さん» コメントありがとうございます。 連載が終わり、ランク外になっても 読んでいただけてとても嬉しいです。 (2016年1月3日 12時) (レス) id: e6303f6e53 (このIDを非表示/違反報告)
なつ子(´∀`*) - ロマの青春が可愛いかったです! 今ごろですが、完結おめでとうございます^^ (2016年1月3日 0時) (レス) id: 644e37501d (このIDを非表示/違反報告)
もっちゃん(プロフ) - あかりんさん» コメントありがとうございます。 次回作も、応援よろしくお願いしますね! (2015年9月16日 19時) (レス) id: e6303f6e53 (このIDを非表示/違反報告)
あかりん - 遅れてしまいましたが、完結おめでとうございます!無事二人が付き合うことができて、なんだかホッとしました。次回作も今から読みます! (2015年9月16日 19時) (レス) id: 0db8bfa5b3 (このIDを非表示/違反報告)
もっちゃん(プロフ) - ゆーみやン@イナシリらぶ!!さん» コメントありがとうございます。 今まで応援ありがとうございました。 新作も是非お読みになってください。 それと、勉強頑張ってくださいね!! (2015年9月16日 18時) (レス) id: e6303f6e53 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:もっちゃん | 作成日時:2015年9月10日 5時