【ヘタリア】悟り系男子本田君【本田菊】

早起きは三文の徳？ ページ6

今日は少し早く登校してみようと思い当たって、すぐにワイシャツの袖に腕を通した。






早起きは三文の徳とか言うし、きっと良い事あるはずだ。






ローファーの踵をコツコツと鳴らし、大好きな曲を音楽プレーヤーで流しながらゆったりと登校。







意外とそんな一日も悪くないかもしれない。









そう思ったのも束の間、背後から微かな視線を感じた。









(え…まさか不審者？)







こころなしか、私が足を早めれば後ろから辿るように足音も聞こえてくるような気がした。









パニックになった私はせめて不審者の顔でも記憶の片隅に置いておこうと、横目でチラッと振り返った。









*









*









｢え…本田君！？｣




｢おはようございます。｣









そこに居たのは昨日に引き続き最も相手にしたくない人オブザイヤー(新記録)の本田君だった。








｢う、うん おはよう。｣







平然とする本田君に流されてつい普通に挨拶を返してしまうが、私が言いたかったのはそんな事じゃない。









｢本田君…その、勘違いしてたら悪いんだけど私について来てたよね？｣





｢えぇ。
昨日二階堂さんを調べることの許可を頂きましたので。｣






それか。

本田君がついて来たのは例の約束のせいだったのか。



大分おかしいよ本田君。



普通じゃないよ(白目)








｢あのー後をつけるのは怖いから、やめて欲しいなぁ なんて…｣









顔色を伺いながらそう言うと、本田君は少し考え込んだ。









数秒後、何を思ったのか彼はぱぁっと顔を輝かせて口を開いた。









｢それは、私が二階堂さんの“お友達”の立場に居ても良いという事でしょうか。｣









くそっ…意外と可愛いところあるじゃん本田君 とか思った頃にはもう遅くて





私は気付いたら頭を縦に振っていた。









｢ありがとうございます！良きお友達として仲良くしてくださいね。｣


恐るべし本田君パワー。









早起きして良いことがあるのかどうかよく分からないけど、これだけは言える。









(私の馬鹿野郎。)

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