【ヘタリア】悟り系男子本田君【本田菊】

研究対象 ページ3

｢人の心を読める…？｣



｢はい。｣









予想外の答えに、思わず繰り返したその言葉を 本田君は視線を逸らさずにしっかりと受け止めた。






私が事実を飲み込むしばらくの沈黙を破るように、冷静に本田君は口を紡いだ。









｢ほとんどの人の心は読めるんです。｣




｢ほとんど…ってことは、少なからず心を読めない人がいるってこと？｣





｢はい。
私が今まで出会った人の中でたった1人だけ。｣





｢もしかして、、｣





｢そうです、お察しの通りそれが二階堂さんだった訳です。｣









なるほど。



本田君が対面始めに｢貴女の頭は空っぽですよね？｣と言ってしまった理由がわかった。









｢…でも、私だって口に出さずに考えることはあるよ。｣




｢えぇ、さすがに存じております。
ですから、これから貴女について調べさせてください。｣









にっこりと爽やかな笑顔で本田君はそう言った。





初めて話す人に、そんな事言われても信ぴょう性無いよ。







というか怖いよ！








私の目が泳いでいるのに気がついたのか、本田君は言い直した。









｢あ、調べるといっても二階堂さんの側で過ごさせて頂くだけですよ。｣




｢それなら____｣





応え終わらないうちに、食い気味に本田君は ｢ありがとうございます、ではよろしくお願いしますね。｣と言った。









探究心が強いのね、きっと。









｢じゃあ、私 そろそろ帰るね。｣



｢早速帰り道もお供させて頂きますね。｣



｢あ…うん。｣









そうして、半ば強引に私は本田君の研究対象となったのだった。

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