一通の導き ページ2
「貴女って、頭空っぽですよね。」
「はい…?」
*
事の発端は五分前。
下校しようとして下駄箱を開けた時、一通の手紙が入っていたのだ。
「何これ、ラブ…レター?」
【貴女とお話がしたいです。
宜しければ放課後の屋上で_______】
今どきこんなクサイ事をする人が存在したんだ…。
というか、
(もしかして、私 告白されるの!?)
なんて淡い期待を抱きながらやって来た屋上。
私を待っていたのは、クラスの陰キャラ本田君だったのだ。
「ごめんなさい。」それとも、「お友達としてしか見ることができません。」…?
折角の告白を断る文例を、貧相な頭で頑張って絞り出したのもつかの間。
本田君が解き放ったのは、告白とは打って変わって罵倒の言葉だった。
*
「あの 私何かしたっけ?」
「あぁっ…えっと、違うんです!
貴女はいつも何も考えてませんよね!?」
あたふたとする本田君はまたよく分からないことを言う。
「落ち着いて、本田君。」
「すいません、私 別に貴女を馬鹿にしてる訳ではないんです。」
(どの口がそう言うんだか。)
しばらくすると、本田君は跪いて額を床につけた。
「ちょっっ、本田君!!??」
「申し訳ございません!!」
見事な謝罪文と土下座。
「いやいや、取り敢えず頭上げよう?」
人に土下座されたのなんて初めてだから、私も戸惑いあたふたとした。
二人揃ってパニックになる。
第三者なら1度は足を止めるだろう。。
「本田君、よく分からないけど話は聞くよ。」
「それなら…今から私変なこと言いますけど信じてくださいね。」
コクリと小さく喉を鳴らした。
その瞬間は一瞬なはずなのに、まるで時が止まったかのように……
「私、人の心が読めるんです。」
「え?」
私、大分ヤバイ人に目をつけられてしまったみたいです。
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蜜(プロフ) - はじめまして、初めて読んですごく大好きになりました。はぁーってため息が出るほど可愛くてミステリアスな本田さんがもっともっとこの作品を好きになりました。 (2018年5月4日 23時) (レス) id: 2a0a10d3f8 (このIDを非表示/違反報告)
もっちゃん(プロフ) - エリア51さん» はじめまして、コメントありがとうございます。本田君の性格をちゃんと理解して頂けているようで安心致しました笑 今後も引き続きよろしくお願いします。 (2017年1月14日 10時) (レス) id: 3950b2dab0 (このIDを非表示/違反報告)
エリア51(プロフ) - 初めまして。本田さんが可愛くてミステリアスで、素敵な作品だと思います。更新頑張ってください。応援しております。 (2017年1月14日 8時) (携帯から) (レス) id: ad264a6ef2 (このIDを非表示/違反報告)
もっちゃん(プロフ) - 水豆希@愛美でした!さん» ありがとうございます。そのお言葉を無駄にしないよう、頑張りますね。 (2017年1月9日 12時) (レス) id: 3950b2dab0 (このIDを非表示/違反報告)
水豆希@愛美でした!(プロフ) - 新作お待ちしておりましたっ!!更新頑張って下さい!応援してます! (2017年1月9日 4時) (レス) id: 3533281e2f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:もっちゃん | 作成日時:2017年1月5日 21時