四十一頁 ページ42
「ただいまー。」
玄関の扉を開けると、目の前には仁王立ちした菊が立っていた。
「耀さんの家に行かなくなったと思ったら、今度は湾さんの家で長居ですか。」
あ…ヤバい。
これは菊さん、完全に怒ってらっしゃる。
そう気付いた時にはもう遅くて、
立ったまま三十分のお説教タイムとなってしまった。
「____分かりましたか?」
「はい。」
正直三割位しか話の内容を聞いていないけど、逆に全部きっちりと聞く人もいないだろう。
私が珍しく真面目な顔をしていたからか、菊はいつものように笑って「今日は肉じゃがですよ。」と言った。
「「いただきまーす。」」
「今日は、湾さんの家で何をしたんですか?」
「漫画の話とかかな。」
「そうですか。」
たわいの無い話でも、菊はふとした瞬間に目を逸らしてしまう。
あ…そう言えば。
菊が恋してるのか、それを聞こうと思っていたんだった。
思い立ったら直ぐに実行しないと気が済まない私の性格なので、考えている間にはもう口は動いていた。
「菊は、恋してるの?」
「こ、恋ッ!?////」
数十分前の私と同じ反応だw
菊は少しの間首を傾げて、恥ずかしそうに口を開いた。
「はい。」
「え!?
どんな人、どんな人?」
「…優しくて 素直な人ですかね。」
菊も恋するんだー。そう関心した矢先、私の頬に冷たいものが流れた。
「え…?」
そして、また胸のあたりがモヤモヤするのが分かった。
「ど、どうしたんですか?」
「分かんないよ…」
止まれ止まれと思う程に 涙は流れていく。
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もっちゃん(プロフ) - 梗さん» ありがとうございます^_^ 二人とも謙虚なんでくっつけるのが大変なんですよ;; (2015年8月4日 16時) (レス) id: e6303f6e53 (このIDを非表示/違反報告)
梗 - 夢主さんと菊さん可愛くて好きです(´∀`*)でこれからも頑張ってください。応援しています! (2015年8月4日 10時) (レス) id: 665c15b549 (このIDを非表示/違反報告)
もっちゃん(プロフ) - ソラさん» ありがとうございます。かっこいい菊さんも書けるように頑張りますねw (2015年7月30日 17時) (レス) id: e6303f6e53 (このIDを非表示/違反報告)
ソラ - 小説面白い!そして菊さん可愛い!作者様頑張れー!(^o^)/ (2015年7月30日 17時) (レス) id: 8fbfb45695 (このIDを非表示/違反報告)
もっちゃん(プロフ) - そよかさん» ありがとうございます。コメントって、とっても励みになるから嬉しいです^_^ (2015年7月30日 10時) (レス) id: e6303f6e53 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:もっちゃん | 作成日時:2015年7月27日 12時