あなたを信じてる 9

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手に温かいものを感じた。













少し目線を上げると目の前には翔平の顔。














私が掴んでない方の手を握り、

座っている私と目線を合わせる為に跪いてくれていた。













「ごめん、温かい飲み物でも飲んだら

Aも落ち着くかなって。

買いに行こうとしてた。」














めちゃくちゃ大きくてあったかい翔平の手。

さっきまでとは打って変わって特別優しい声。















久しぶりの翔平。















この瞬間を待ち望んでいたはずなのに。














「さっきのっ、別に翔平入ってもらわなくても

自分で何とかできたっ。」












ぐちゃぐちゃな感情から飛び出したのは

何とも意味のない言葉で。













泣きそうで消え入りそうな弱った声。














「うん、分かってる。」












「翔平と同じ感じで、相手に釘刺してたしっ」













「分かってるよ、邪魔してごめん。

俺がどうしてもあの二人に一言いってやりたかっただけ。

Aにしたことが許せなくて。」













「大体、翔平にそれっ詳しく

知られるの嫌だった！」













「だよね、ごめん。

それについては弁解できない。」












なんて自分は子供っぽいんだ。














でも、そうしてないと、

翔平に噛みついていないと、

涙が溢れそうで。













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