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柚さん。
どうしてわたしは彼みたいにひたむきには生きられないんでしょうね。もどかしいばかりです。

プー子さん。
ひたむきすぎるがゆえに辛くなることもありますよ。きっと。いつだってだれだってもどかしいです。

柚さん。
柚さんにもそういうときあるんですか?

プー子さん
そりゃあそうですよ、ぼくも人間だし。
あ、羽生選手がね。さっきテレビで金メダルが結構重いっていってました。ちょっと首が前のめりになってました。


プー子はわたしの分身である。ネットに住む彼女を通してわたしは自分の思いをぶちまける。うさばらしだ。
柚さんはわたしのネットの中の友達だ。柚さんは聞き上手でとても話をしているとおもしろいし落ち着く。だからといって実際会いたいとかそういうことは思わない。この距離感だからこそちょうどいい。
一気に200字ちょっとの言葉しか話せないこの世界でわたしと柚さんはつながっている。

平昌では羽生結弦くんが2個目の金メダルを取った。
すごいな、やっぱり羽生くんは強いな。いろんなものを背負って生きている背中。彼はその重圧に潰れることはないんだろうか。わたしには無理だ。きっと。わたしがフィギュアスケート選手じゃなくてよかったな。
自分がいま背負ってる恋人の思いですら背負えないのにそんなわたしには日の丸を背負って戦う覚悟なんてない。


柚さん
そのテレビわたしもみてました。
羽生くんたしかにちょっと重そうでしたね。

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設定タグ:羽生結弦 , スケート , 小説   
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作者名:mi | 作成日時:2018年2月19日 13時

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