コードブルー 体調不良系小説

3.藍沢耕作 喘息 ページ14

藍沢side

14:21。

アナウンス「ドクターヘリエンジンスタート」

ドクターヘリの運航合図が響き渡った。

祭りの屋台で規模はそのまで大きくないが爆発事故が起こった。軽傷者数名と重症者は1名のためフライトドクターは俺一人でフライトナースの冴島と共にヘリに乗った。




現場に着くと、そこでは煙をたてながら燃えている屋台に消防隊員は懸命に水をかけて火を消し止めようとしている。
周りの人たちは祭りのスタッフなどに誘導されながらその場から避難している。
しかし、一人だけ仰向けに倒れていて隣には救急隊員がついていた。俺たちはそこに案内された。きっとこの人が重傷患者だろう。

患者さんは爆発した屋台の店主で50代くらいの男性だ。両手から両肘にかけてひどい火傷を負っていて、さらに右腕は骨折もしているらしい。他にも所々小さな火傷が見られる。

冴島「おとうさーん。聞こえますかー？」

男性はこくりとうなずいた。

冴島「火傷したところ痛いですか？」

男性「すこし………」

藍沢「少し、か…。感覚がなくなり始めてるかもしれないな。処置を急ごう。」

冴島「はい！」





あと少しでヘリに乗せることができる、というところで突如、消防隊員が叫んだ。

消防隊員「危ないっ！！！」

俺は瞬時に冴島を押し倒した。

ドンッ！

冴島「きゃぁっ！！」


ボォンッ！！！


二度目の爆発が起きた。

3-2→←2-7

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す