peridot & black spinel (I)

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_ peridot





「やっぱそろそろ声聞きたくなってきたなぁ」




散々身体を触られたあと 突然そう言った目黒。


拘束されてから一時間、やっと言葉を発することができた。




「ねぇ帰りたい、本気で。お願い。

　俺今彼氏居るのそれで今日は彼氏の誕生日なの

　すぐ家に帰っておめでとうって言いたいの！

　目黒にこんな事で付き合ってる暇ねぇんだよ！」




とても早口で、普段じゃ絶対出ないような強い口調で言った。




「ぁー、なんかいいねその感じ。逆に唆るわ」




は？何言ってんのこの人。




＊




「っひぁ、やだぁ！」


「やだって言いながらぷくっとしてますけどここ」




あんな挑発的なこと、言わなきゃ良かった。


上の飾りを口に含んで 舌で転がされる。


辰哉と付き合ってから毎日のように触れられているそこは


好きな人に与えられるものではなくても


疼いて、どうしても快感を拾ってしまう。


聞きたくない俺の上擦った声も自分の耳に届く。




「阿部くん口開けて、ぁーって」




絶対何かされる。危機感を感じて口を固く結んだ。


すると俺の携帯を持ちメッセージアプリを開いた目黒。


辰哉とのメッセージ画面に


“ 今日帰るのすごい遅くなりそう、ごめんね。 ”


と、キーボードに打ってあるのが目に入った。




「阿部くんが今すぐ口開けてくれないと

　このメッセージ送っちゃいますよ？いいんですか？」




それは困る。ほんとは助けてって送りたいくらいなのに。


俺はすぐさま口を開けた。




「んんっ、」




喉に流れ込んできたのは苦くて変な味がする液体。




「ふふ、すぐ気持ち良くなりますよ。

　あ、手が滑って送っちゃった」




携帯を見るとメッセージは白いキーボードから


緑の吹き出しに移動していた。


コイツ、最低だ。


キッ、と目黒を睨みつけると微笑んで頭を撫でられ


もう一度 乳首に舌を這わせられたと思ったら


片方の手が俺の後ろの蕾に添えられた。




「ひっ、ゃ、いやだ、目黒、それだけはほんとにやめてっ ... 」




抵抗する言葉とは裏腹に


ローションを纏った指が入ってきて、


もう、終わった、と思った。

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