peridot & black spinel (I)

＊ ページ15

_ peridot





「大丈夫だよ、阿部ちゃん。阿部ちゃんは悪くないし

　今の話聞いても全く引いてない。よしよし、よく頑張りました」




とても優しく、俺の全てを分かったかのように


ぎゅっと抱きしめて たくさん撫でて、


そう言ってくれた目黒。


俺が話している時もずっと。ずっと目黒は優しかった。


この人になら全てをさらけ出せる。


この人になら俺の全てを預けられると思った。




「なんで目黒はそんなに俺の事大切にしてくれるの」


「... 阿部ちゃんの事が、好きだからだよ」


「抱いたから、でしょどーせ」




また可愛げのない質問をしてしまった。


でもそうだろう、きっと、


俺の心まで好きになってくれる人なんていない


暗い水曜日に、落ちた言葉が頭を駆け巡る。




「違うよ阿部ちゃん。

　俺は阿部ちゃんの身体が好きなんじゃない

　阿部ちゃんそのものに、全部に惚れたんだよ」




今まで後ろから聞こえていた低くて落ち着く声が


今度は真正面から届く。




「目黒は、こんな俺でも好きなの？」


「うん、俺阿部ちゃんが好き。

　どんな阿部ちゃんでも受け入れる。」





あぁもう、泣いてしまいそうだ。





＊




この日は目黒の腕の中で沢山泣いた。


今まで溜め込んできたこと全てを放出するかのように


トラウマになっていたアイツのことからその他の悩みも全部。


全部、全部、目黒にぶつけた。


目黒は嫌な顔ひとつせずに ずっと、抱き締めて聞いてくれた。




「ねぇ、目黒、俺と付き合ってくれませんか」


「当たり前でしょ。一生守る」




この人となら、この暗くて辛い水曜日も


ただの日常の一部としての水曜日にできる気がした。


いや、もっと幸せな水曜日になると確信した。


end

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キャンプ見ましたか皆さん... クソデカ感情過ぎます。
全国のめべ厨が爆発したんじゃないでしょうか。

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