peridot & black spinel (I)

＊ ページ31

_ spinel





「ただいまぁ... 」




家に帰っても阿部くんが居ない。




「どこ、」




寝室にも居ない。


まさかまだ帰ってきてない？


俺が連絡に気付いてないだけかと思ってトークアプリを開いても


通知はゼロ。連絡もせずに飲みに行くなんて、




「ただいまぁ〜」




ガチャ、と音がして玄関を見ると


少し頬を赤く染めて帰ってきた阿部くんが居た。


やっぱりそうだ。連絡入れずに遅くまで飲みに行ってたんだ。




「阿部くんおかえり、遅くない？」


「ごめんね、康二と飲みに行ってた」


「なら連絡してよ。そーゆー約束でしょ？」


「忘れてたの」




俺の気持ちも知らずにぽすっとソファに沈んだ阿部くん。


やっぱ、お仕置するなら今しかない。


ちゃんと、阿部くんを俺のものにしなきゃ。


もっと俺を求める身体にして


俺しか考えられない頭にして、


もっと、もっと俺を見てほしい。俺だけを見てほしい。




＊




「やだ、目黒、なにこれとって」


「嫌です」




手始めに阿部くんの服を脱がせて手足を拘束した。




「ねぇ、動けない、」


「動かないようにするための拘束だから」


「なんでそんなに怒ってるの？こわい、めぐろ」




この上目遣いに騙されてはいけない。




「今日は阿部くんにお仕置します」


「え、なに、お仕置って」


「前にも言ったけど、俺以外の人達に好かれようとしすぎ。

　元々の性格がそうなのは分かってる。だけど

　連絡も入れずに遅くまで飲みに行ったりとかされると

　やっぱり不安になっちゃうから。

　だから今日は身体にいっぱい教え込むね」




言いたいことを言ったから、あとは実行するのみ。


ぺろりと阿部くんの乳 首を舐めると


そこはぷくりと熟れてきて。


乳 首用の振動する玩具を取り出して当ててみた。




「っぁ、んん .. やめて、ん、」




ただのプラスチックの道具に


感じさせられている自分に羞恥心が生まれるのか、


下唇を噛んで声を抑えている。

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