アイ・オープナー (ページ3)

今日:2 hit、昨日:6 hit、合計:14,692 hit

Third ページ3

『え、いやいや！そんなことできないですよ』

「なんで？別にいいじゃん」
何かおかしい？と言わんばかりの顔をしてるがどう考えてもおかしい。だって大企業の社長がこんなちんちくりんな私に連絡先を交換しようだなんて。

『第一キムさんにメリットないですよね、、、？』

「俺がAさんのこと知りたいって思っただけじゃダメ？」
ここは逆に断る方が失礼なのか、、、？

『私なんかでよかったら、、、』
よかったと彼は私にQRを提示した。

「じゃあまた」
秘書の方が押しといてくれたエレベーターに乗り込む。またなんてきっと来ないのに。最後に目が合った時私は彼から目が離せなかった。もう彼と話すことはないと思っていたのにそんなことはなかった。

食事に行かないかと連絡が来た。彼との食事の時の服なんて持っていなくてどうしようと焦っていたら私の考えなんて既にわかっていたのか、家に送られてきた。送られてきたドレスは背中に大胆なスリットが入ったブラックドレスだった。こんなの着たことないよと思いつつ他に着るものもないので大人くしく着た。というかサイズがピッタリなんだけど怖すぎる。

そんなこんなでバタバタしていると家のベルがなり、執事の人がお迎えに来た。

「初めまして執事のグレイと申します。ミンギュ様の所までお連れ致します」
執事の人が乗ってきた車はリムジンでなんだか色々規格外だった。降りた先はビルの屋上で、ミンギュさんの隣には私の見間違いじゃなければヘリコプターがある。

「こんばんはAさん」

『こんばんはってえ、今からこれ乗るんですか？！』

「うん笑俺が運転してね」
さ、乗ってとご丁寧にエスコートをされて中に乗り込む。

『私ヘリなんて初めて乗るんですけど、、、』

「じゃあ景色楽しんでね、安全運転で行くから」
彼はなんだか他人事のように話している。

「こちらSVT17シアトル行き離陸準備完了」

［了解］

『シアトル！？』
まさかの行先はシアトルだった。嘘、こんな夢みたいなことある、、？
ヘリから見る夜の景色は間違いなく今までで1番綺麗だった。

「どうー？ヘリからの景色は」

『ほんとに夢みたいです、、、ありがとうございます』

「よかったー喜んでくれて、もうすぐ着くよ」