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ボーッとしてたらみんなもう準備を終えて楽屋を出て行ってた。
「岸くん早くー」
「あっ？あぁ、ごめん！」
何故か俺を待っててくれたいわげんと、二人並んで廊下を歩く。
もう深夜過ぎというのに、テレビ局は騒がしい。
「…岸くん大丈夫？」
すぐにはいわげんの言ってる意味が分からなかった。
「へ？何が」
「Aちゃん」
「…え！？」
「ファンって言ってたじゃん」
「…あ、あぁ、うん、まぁ」
精一杯ごまかしたつもりだった。
俺の本当の気持ちを知られたら、それこそ気を遣わせてしまう。
メンバー同士が恋のライバルなんて、漫画かドラマじゃねーんだから。
…なのに
隣を歩くいわげんの視線が痛い。
「もしかして…岸くんも本気だった？」
「へ！？何で」
「顔見たら分かるよ」
くそう。
すぐ顔に出る自分が憎い。
…いや、人の感情に敏感ないわげんだからこそ、分かったのかもしれないけど。
「んーまぁ…やっぱ紫耀には敵わねーよな！」
「諦めるの？」
「いやっ、諦めるっていうか…、んー…ねぇ？どうしたいんだろうね、俺？」
いわげんに言っているようで、実は俺自身に問いかけた言葉。
「岸くんはさ、もっと自分の気持ち大切にした方がいいと思うけど」
あっという間に地下に着いたエレベーター。
ドアが開くと、テレビ局の透明な自動ドアの出入り口にいつもの黒いバンが停まっているのが見える。
「もっと自信持ちなよ」
「俺女だったら岸くんと付き合いたいって思うし」
「まぁ殴り合いの喧嘩とかは勘弁だけどね」
いわげんはそう冗談ぽく言って、バンに乗り込んだ。
残りの空いてる席は、海人の隣。
紫耀じゃなくて良かった、なんて思ってる俺は、やっぱり少し意識してるのか。
「おじぃ遅〜」
「ごめんごめん。あ、出発してください」
ワイヤレスイヤホンをつけて、外の音をシャットアウトしても、聞こえるのは音楽じゃなくてさっきのいわげんの言葉。
『岸くんはさ、もっと自分の気持ち大切にした方がいいと思うけど』
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a(プロフ) - コアラさん» ありがとうございます！頑張ります！ (2019年1月21日 17時) (
レス) id: e68ce683f6 (このIDを非表示/違反報告)
a(プロフ) - るるるさん» ありがとうございます！嬉しすぎます。。更新頑張りますね！ (2019年1月21日 17時) (レス) id: e68ce683f6 (このIDを非表示/違反報告)
コアラ - 続きがとても楽しみです！頑張ってくださいね (2019年1月21日 16時) (レス) id: 4ddbf6bb99 (このIDを非表示/違反報告)
るるる(プロフ) - いつも拝見させて頂いております。こんなに面白くてワクワクして続きが気になる作品に初めて出会いました。いつも更新楽しみにしております！ (2019年1月16日 15時) (レス) id: e03c1e5a40 (このIDを非表示/違反報告)
a(プロフ) - 叶恋さん» わー！嬉しすぎて泣きそうです！ありがとうございます！頑張りますね。 (2019年1月13日 22時) (レス) id: e68ce683f6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：a | 作成日時：2018年9月11日 23時
