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大学には、楽な授業というものがある。
この2限も、テストや出欠確認はなく、学期末に何かしらのレポートを出せば単位をくれる楽な授業の一つ。
故に、履修登録者数に比べて授業出席者数が格段に少ないので、履修登録者数に合わせて大教室を用意された割に、授業開始10分前にも関わらず席は半分も埋まっていない。
加えて、今日は1限が休講だったせいか、俺の友達や、目立ってるグループの奴らもみんな自主休講してるらしく、席の後ろ半分はほぼ空席。
お陰で、俺が教室に入っても誰も見向きもしない。
すべてが俺の味方をしてるようで。
今日水瓶座一位やったっけ？
五十嵐A一番後ろの一番端っこ
…いた。
Aからのメッセージを頼りに、言われた通りの席に視線を向けると、目に入った黒いかたまり。
近づくと、前に言ってた通り机に突っ伏し、ワイヤレスのイヤホンで音楽を聴きながら、顔を左に向けて寝てるA。
普段は暗めの茶髪のセミロングやのに、腰まである真っ黒のストレートのカツラをかぶって、キャップを被り、伊達メガネをかけてるAは、確かに言われないと五十嵐Aとは分からない。
そして、寝ているせいで俺が来たのに全く気がつかないA。
どうやって起こそうか、悩んだ結果
とりあえず顔を覗き込んで、Aの左耳からイヤホンを奪い取り、自分の左耳にあててみると
『♪永遠を誓おう〜君を守り続けるよ』
「えっ」
「…あ、おはよ」
ようやく俺に気づいたAは、起き上がって右耳のイヤホンも外した。
「おはよう、てか何でMemorial？」
「海ちゃんに貰った。三形態全部。サイン入り」
「マジで？アイツいつのまに」
「しかも海ちゃんのサインしか書いてなかったからね。普通メンバーみんなのサイン書いてくれるんじゃないの？」
「アイツそういうとこ抜けてんねん。サインとかいつでも書いたんで」
「ん、じゃあこれにサインして」
そう言って差し出したのは紙パックのミルクティー。
「お前これ絶対捨てるやろ！」
「捨てない捨てない」
「いやもう絶対捨てる顔してるやん」
「きゃははは」
芸能人ってだけで諦めてたキャンパスライフ。
好きな子と隣に並んで同じ授業を受けるのが、こんなに幸せやったなんて。
みんなこんな楽しいこと毎日してんの？
何で俺は芸能人なんやろう
なんて考えても無意味なこと。
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a(プロフ) - コアラさん» ありがとうございます！頑張ります！ (2019年1月21日 17時) (
レス) id: e68ce683f6 (このIDを非表示/違反報告)
a(プロフ) - るるるさん» ありがとうございます！嬉しすぎます。。更新頑張りますね！ (2019年1月21日 17時) (レス) id: e68ce683f6 (このIDを非表示/違反報告)
コアラ - 続きがとても楽しみです！頑張ってくださいね (2019年1月21日 16時) (レス) id: 4ddbf6bb99 (このIDを非表示/違反報告)
るるる(プロフ) - いつも拝見させて頂いております。こんなに面白くてワクワクして続きが気になる作品に初めて出会いました。いつも更新楽しみにしております！ (2019年1月16日 15時) (レス) id: e03c1e5a40 (このIDを非表示/違反報告)
a(プロフ) - 叶恋さん» わー！嬉しすぎて泣きそうです！ありがとうございます！頑張りますね。 (2019年1月13日 22時) (レス) id: e68ce683f6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：a | 作成日時：2018年9月11日 23時
