ホワイトローズの咲く手前 (ページ9)

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6月某日。今日は力の結婚式。

天気は生憎の雨。でも、参列している人々の顔はみんな晴れ晴れしている。力と奥さんは、真っ白な衣装を身にまとい、お互い少し照れくさそうに見つめあう。会場中が幸せに溢れている。

なのに私は、私だけは、悲しくて泣いている。

祝ってあげないといけないことは分かってる。でも、涙が止まらない。とめどなく溢れてくる。

もう叶わない恋だって分かっているのに、どうしても諦められない。力の隣に並ぶのが私だったら。力が愛してると言ってくれるのが私だったら。ありえないもしも話ばかり頭に浮かんで余計に虚しい。

『ねぇ力。力は私のこと好きだったんだよね。でも私は今も力のことが大好きなんだよ。』

届かないと知っていながら、また今日も力に語りかける。いつもどおり、奇跡なんておきるはずもなく。

『……っ、ひっく……』

止まることなく涙が溢れていく。

外もまた、大粒の雨が降っていた。

皆様こんにちは！天です！

今回はシリアスがテーマということで、はじめてがっつりシリアスな話に挑戦しました。難しかったけど、それ以上に楽しかったです！
ありがとうございました！

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世界最後の日

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