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#6 ページ6

向井side


向「ふんふーん♪」


え?


何でそんなにテンション高いかって?


ええこと聞いてくれるやんか〜。


実はな、今日もAちゃんとデートやねん!


久し振りに2人の休みが合うたし、たまには行こかー、ってなってん。


やから、絶賛服選び中です!


向「これは前着たし、これは寒そうやしなぁ……」


クローゼットから手当たり次第引っ張り出しとったら、ママに怒られたけど笑。


この後んこと考えたら、全然痛くも痒くもないし。


帰ってから事情説明すればええよな。


向「んじゃ、今日の服は──」


何となく目についた黄色いチェック柄のシャツと、裾が広めのズボンにした。


俺、最近古着にハマっててん。


これならAちゃんと会うときに着たこともないし、ええんやない?


勝手に自己満足して、荷物の用意に移った。


まずはー、可愛いAちゃん撮るためのカメラやろ?


それからお財布と、ハンカチと、ティッシュと……。


これぐらいあればええな、うん。


それらを鞄に詰め込んで、玄関に向かう。


向「ママー、行ってくんで〜」


キッチンとこおったママに言ったんやけど、聞こえとったかな?


まぁええわ笑。


早う待ち合わせ場所行こう。


荷物を崩しとうなくて、早歩きで待ち合わせ場所に行く。


ちなみに、今日の予定聞きたい?


Aちゃんと渋谷行ってショッピングーやねん。


俺関西から引っ越して来たからさ、ここら辺あんまり行ったことないんよね。


そしたらAちゃんが「私が案内してあげる!」って言うてくれて。


やから今日Aちゃんに何かプレゼントする予定なんやー♪


とか何とか妄想膨らましとる内に、待ち合わせ場所の駅に着いとった。


向「Aちゃん、まだ来とらんのんかなー?」


キョロキョロと辺りを見渡してんねんけど、まだAちゃんは見当たらん。


まぁまだ時間やないし、のんびり待とう。


「康二ーっ!」


スマホを取り出した途端、Aちゃんの明るい声が届いた。


向「あ! Aちゃ…………ん?」


何でかAちゃんの後ろには、見覚えのある顔がおった。

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作者名:美月 | 作成日時:2020年1月31日 22時

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