離れたくないのワガママ side相澤 ページ13
ひざしと車を降りる
轟家のチャイムを鳴らすと出てきたのは轟の姉
冬美
「こんばんわ。Aの面倒見てくださってありがとうございました」
「いえ....」
少女は病院の帰り、眠っていた為俺が抱えたまま車にのりマイクに運転を頼んだ
今も寝ている
「あ....寝て」
「泣き疲れたみたいで....」
「そうですか....」
「じゃぁ、そろそろ帰るのでAちゃんを....？」
Aちゃんを渡そうとしたらクイッと服が引っ張られる感覚
「....あら」
服をしっかり掴まれてしまっていた
「あー....どうしますか？」
『や......』
「ん？」
『しょーたさん帰っちゃやだ』
「「え」」
『しょーたさん』
ぎゅぅっ....と幼いながらに強い力で一生懸命離れまいとする
『お母さんが居ないこの家に居るのも....お父さんの厳しい稽古に耐えるのも....もうやだ......帰りたくないっ！』
まさか....最後のワガママが帰りたくないとは
この場にいる誰もが思わなかった
「ぁ......え....と...........Aちゃん？」
『....』
しゃがんでAちゃんの足を地につけても離れようとしない
「どうすんだよ....離れそうにないぞ？」
隣にしゃがんだひざしの目はどうするんだと聞いてくる
分かってる。
どうすりゃいいんだって聞きたいのはこっちだ
「分かってる....なぁ、ヒーローになるんだろう？」
『......なる』
「兄妹がいるんだろう？」
『......お兄ちゃんもお姉ちゃんもいる』
「....俺達、仕事が無けりゃ遊んでやれる。なんなら俺達が稽古付けてもいい。なぁ？ひざし」
「Of course！なぁ、また遊ぼうぜ！遊園地でも、水族館でも連れてってやっから！」
『....ん』
「お前の姉さん、心配するぞ....今日わかっただろ？お前の母さんはお前達を見捨てやしねぇし、お前の兄妹はお前を1人にしねぇ。お前はもっと自由でもいい。」
『うん』
「A....帰りましょう？お母さんの話聞かせて？」
『....しょーたさん、ひざしさん』
「ん？」
「お？」
ゆっくりと服から小さな手が離れて
『....わたしのワガママ....たくさん、たくさんきいてくれてありがとう。』
下を向いたままAちゃんはそう言った
「Hey！ハグしようぜAちゃん！」
ひざしはそう言って腕を広げた
『ひざしさん、ありがとう....』
ひざしに寄ってギュッとハグをしたA
「You're Welcome....」
腕をまわしてひざしはAの頭をポンポンと撫でていた
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uka8502(プロフ) - 面白い!!更新頑張ってください！ (2020年4月30日 0時) (
レス) id: 7913de20e0 (このIDを非表示/違反報告)
律 - とても面白いです！！！！ (2019年12月4日 17時) (レス) id: bfc3e39400 (このIDを非表示/違反報告)
いまづき(プロフ) - 面白かったです！再新頑張ってくださいp(^-^)q (2019年2月27日 20時) (レス) id: 14b35c0538 (このIDを非表示/違反報告)
名無し19802号(プロフ) - めっちゃ好きです！これからも更新頑張ってください！！ (2018年10月14日 18時) (レス) id: 613b0b5ab1 (このIDを非表示/違反報告)
くるみ - めちゃくちゃ面白かったです！！三人のやり取りがたまらなく良いですね！！続き楽しみにしていますね！！ (2018年10月10日 23時) (レス) id: 31ba52f844 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：零華 | 作成日時：2018年10月1日 0時
