＃５６『ゴーグルの思惑』 ページ8
【A視点】
『はぁ…困ったことになったな…』
絶賛やることがない。つまりは暇ってことだ。ワイヤーグラスとの戦いが控えているとはいえ、まだ時間はある。何をしようか…。
ゴーグル「あ！おーい！」
『ん？お、ゴーグル！』
広場で俺はゴーグルに話しかけられた。最近のコイツは凄まじいほど成長しているからな。俺も油断できない。
『珍しいな。お前が一人なんて。チームメンバーはどうした？』
ゴーグル「今日はオフだから、俺はちょっと散歩してたのー！」
『そうか。で、何か用でもあるんだろ？お見通しさ』
ゴーグル「やっぱりー？あのねー…」
俺がそう言うと、ゴーグルは急に大人しくなった。っていうか…モジモジしてるっていうか…。
ゴーグル「A…って呼んでも良い？」
『いや…別にいいけど…。なんでそんな…。あッ』
思い出した。新バンカラクラスが初めて俺達の前に現れた時、エイトがゴーグルに「ししょーって呼ぶな」みたいなこと言ってたな。それを気にしてたのか。
ゴーグル「…」
『大丈夫だ。エイトも悪気があって言ったんじゃない』
いつもうるさいぐらい元気なお前が、そうも落ち込まれると逆に困るな。俺はゴーグルの頭を優しくなでた。
『まぁ、気にするなと言っても無理か。俺が代わりに謝るよ、ごめんな』
ゴーグル「うん…」
『…よし！せっかくだ、二人でどこか遊びに行こうぜ！』
ゴーグル「！」
俺がそう言うと、ゴーグルは分かりやすく顔を明るくした。やっぱりまだ子供だなぁ。８傑の奴らも、たまにはこういう顔してたっけ。
ゴーグル「行きたい！一緒に遊ぼうよ！」
『おーおー、俺がどこにだって連れてってやるよ』
ゴーグル「わーいやったー！どこにしようかなー？」
お前が元気になってよかった。これぐらい純粋で、物事に一喜一憂出来るんだから、バトルを楽しむことが出来るんだろうな。
『はぁ…俺今とんでもなく悪いこと考えたな』
こういう奴を、圧倒的な実力差でボコしてみたい、なんてさ…。
ゴーグル「ん？どーしたの？」
『いや、なんでもない』
まだ変わってないな。あの頃から。
―――
【ゴーグル視点】
やった！Aって呼べるようになった！最初は「ししょー」って呼んでて、なんだかすごくモヤッとしてたけど、名前で呼びたかったんだ！
『ふふ、もっと仲良くなりたいなぁ。A』
A「ん？呼んだか？」
『んーん！なんでもない！』
続く
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お茶畑(プロフ) - aさん» 応援ありがとうございます。バンカラ編の作品として楽しんでもらえて嬉しいです。 (10月21日 20時) (
レス) id: 5d46d04f28 (このIDを非表示/違反報告)
a - とても面白い夢小説ですね！エイトくんがお話に出てくる夢小説が少ないので、とても嬉しいですこれからも頑張ってください😊応援してます (10月14日 0時) (レス) id: 7b9c42917a (このIDを非表示/違反報告)
お茶畑(プロフ) - ちょこみんと＃HARUちゃんさん» ありがとうございます。本当に不定期更新ですが、皆様を楽しませられるよう、精進します。 (10月11日 17時) (レス) id: 5d46d04f28 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこみんと＃HARUちゃん(プロフ) - とても面白いです。これからも頑張ってください！ (9月18日 14時) (レス) @page16 id: 8e86fe11f1 (このIDを非表示/違反報告)
お茶畑(プロフ) - 団子さん» コメントありがとうございます。好きだと言ってもらえて嬉しいです。 (9月12日 16時) (レス) id: 5d46d04f28 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：お茶畑 | 作成日時：2023年8月19日 0時
