100万円を君に【轟焦凍】 (ページ45)

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41万円ページ45

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「やった！焦凍くんのラインゲット！！」

「また連絡するね！」

そう言って二人は反対車両のホームへ行くらしいので別れた。

だから今私は轟くんと二人だ。

「…」

「…」

めっちゃ気まずい！こういうときって何喋ればいいの！？さっき転けた話？そんなの顔の近さ思い出してできないわ！！

心の中で葛藤した末思いついたのは雄英の話だった。これが一番いいだろう。

「あの、職場体験ってもうすぐだよね？」

「ああ」

「轟くんはエンデヴァーのとこに行くんだっけ…が、がんばれ…？」

「なんで疑問形なんだ？」

「あ、そ、そうだよね…ヒーロー志望の大変さとかなんにもわかってない私に軽々しく頑張れなんて言われても迷惑だったよねごめん…」

「いやそういうつもりじゃねぇよ」

そうやってなんとか会話を繋げていると電車が来たので乗り込む。

すると、轟くんがいきなり思いついたように声をあげた。

「携帯ショップに行こう」

「…へ？」

「携帯、壊れてるんだろ？早く治さねぇと」

「いや修理代とか持ってないし…そこまで困ってないから大丈夫だよ、ありがとう」

ぼーっとしているようで気が使えるなんて、世の中の女子からしたら轟くんのモテポイントはとてつもなく高いだろう。

「いや、俺が困る」

「？なんで？？」

「連絡、取れないと困るだろ」

「…うん？」

どうして私が連絡が取れないと轟くんが困るんだろう？

意味を理解出来ないでいると、修理代も俺が出すから、なんて言って例の茶色い封筒、ではなく自分自身の財布の中身を確かめる。

「な、そんなのほんとに悪いよ」

「でも修理しねぇと携帯使えねぇだろ」

「別に私は大丈夫だって、ほんとに…」

「だから俺が困るんだ」

「なんで轟くんが困るの？」

「…わからないか？」

「う、うん…」

わかるはずがない。これだけで意思疎通ができるなんて雄英生優秀すぎない？？？

しかし轟くんは降りる駅に着いても理由を教えてくれず、わからないならいい、なんて言って携帯ショップへと足を進めた。