B37｜す、好きじゃない！ ページ44
｢Aセンセ〜！！｣
お昼ご飯を食べようと、職員室でお弁当を広げていたその時
｢石川くん、職員室だから静かに。｣
｢A先生いた！一緒にお昼食べましょ｣
私が担任を務めている石川くん。
人懐っこい性格で少しヤンチャな彼は、暇さえあれば私に構ってくる物珍しい生徒だ。
｢職員室に居座るの、石川くんだけだよ。｣
｢先生の特別ってことですか？｣
｢違います。｣
石川くんはズカズカと職員室に入ってくると、私の隣の席に座った。
｢そういえば石川くん、現代文の課題提出してね。｣
｢提出物出さないで留年しても知らないよ。｣
｢A先生と一緒なら、留年するのもアリかも！｣
相変わらず聞く耳を持たない石川くんをスルーして、お弁当箱の中の唐揚げに箸を伸ばす。
｢亮はホンマにAのこと好きやな〜｣
｢はい！好きですよ！｣
どこからともなく現れた杉本先生
ドーナツでも買ってきたのかな、嬉しそうな表情で分かる。
｢杉本先生、石川くんが調子に乗るのでそういうのやめてください。｣
｢冷たいなぁ、Aも亮のこと好きなくせに。｣
この人はなんてことを言うのだろうか
｢やっぱそうですよね！俺のこと好きですよね〜｣
｢杉本先生！！｣
｢生徒としてやって！何と勘違いしたん〜？｣
ニヤニヤと笑みを浮かべる杉本先生をギロっと睨みつけると、職員室の隅の方へと逃げていった。
｢A先生には、一人の男として意識して欲しいのに。｣
｢そういう関係じゃないでしょ。｣
『教師と教え子』
あくまでもそれ以下でもそれ以上でもない関係
そんなことを考えながら、白米を口に含む。
｢まぁ、今はA先生が思ってるような関係で我慢します。｣
石川くんの手がスっと伸びてきて、頬に添えられる。
何をされるのだろうかと、思わずギュッと目をつぶった。
｢でも、絶対意識させて見せますから。｣
石川くんの指先が離れる感覚に目を開けると、私の頬についていた米粒を取って口に運んでいた。
そんな彼に、少しドキッとしたのは内緒にしておこう。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
遅くなりましたがリクエストありがとうございました！
B9｜白雪姫はキスを待っている→←B33｜コンビニスイーツ買っちゃって
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 494人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
。の(プロフ) - 一琉さん» こちらこそありがとうございました〜！！ (2月24日 5時) (
レス) id: d00c6ffc61 (このIDを非表示/違反報告)
一琉(プロフ) - 最高ですありがとうございます（ ; ; ）♡ (2月23日 23時) (レス) @page43 id: db6f4734de (このIDを非表示/違反報告)
。の(プロフ) - 一琉さん» B33くん了解しました！お待ちいただけると幸いです( т т ) (2月18日 0時) (レス) id: d00c6ffc61 (このIDを非表示/違反報告)
。の(プロフ) - がぎさん» B43くん、上手く書けているか不安だったので良かったです！ありがとうございます^.ˬ.^ (2月18日 0時) (レス) id: d00c6ffc61 (このIDを非表示/違反報告)
一琉(プロフ) - もしよろしければ杉澤龍くんのお話読みたいです！♡ (2月18日 0時) (レス) @page41 id: db6f4734de (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：。の | 作成日時：2023年12月9日 17時
