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B21|片想いは無意識さ ページ42

「A!俺のチョコは!」




2月14日、世の中は俗に言う『バレンタインデー』


教室に入ると、隣の席からの猛烈なアピールを受ける。




「ないよ」


「なんで!」


「作ってないから!」




目の前に立ちはだかる巨体をあしらいながら、授業の用意を進める。




「颯一郎、私が料理ベタなの知ってるでしょ?」


「知ってるけどさ、」




「今日はバレンタインじゃん。」





不服そうに、ちぇーっと口を尖らせる彼。




まだ朝のHRすら終わってもいないのに、彼の机に置かれている大量のお洒落な紙袋が嫌でも目に入る。

朝練の時にでも捕まったのだろう。






「いいじゃん、沢山貰えてるし。」


「今年こそはAの貰えるかなぁって期待してたのに。」





そりゃ、1度くらいは私も渡そうかなと考えた。

レシピを検索してみたりしたけれど、他の女の子に勝るお菓子を作れる自信が私には無かった。





「そんなに落ち込まなくても、、」




さっきの元気はどこへ行ってしまったのか、彼は机に突っ伏してしまっていた。



その時、ある事をふと思い出した私は、スクバの中身を確認する。





「これだったあるよ。」




私の好きな、いちごミルクのキャンディ

好きな時に食べられるように常備していた物だ。





「いいの!?」


「これでいいなら、、」




なけなしの市販のキャンディを渡すのは失礼だっただろうか。


そう思いつつも、彼の大きな手のひらにキャンディを乗せる。





「ウダの所行ってくる!」




彼はキャンディをギュッと握りしめ、教室を飛び出して行った。

ぽつんと残された私は、彼が飛び出して行った教室の扉をしばらくの間見つめていた。





______________
リクエストありがとうございました!

遅ばせながら、ハッピーバレンタインです︎🤍🫶🏻

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。の(プロフ) - 一琉さん» こちらこそありがとうございました〜!! (2月24日 5時) (レス) id: d00c6ffc61 (このIDを非表示/違反報告)
一琉(プロフ) - 最高ですありがとうございます( ; ; )♡ (2月23日 23時) (レス) @page43 id: db6f4734de (このIDを非表示/違反報告)
。の(プロフ) - 一琉さん» B33くん了解しました!お待ちいただけると幸いです( т т ) (2月18日 0時) (レス) id: d00c6ffc61 (このIDを非表示/違反報告)
。の(プロフ) - がぎさん» B43くん、上手く書けているか不安だったので良かったです!ありがとうございます^.ˬ.^ (2月18日 0時) (レス) id: d00c6ffc61 (このIDを非表示/違反報告)
一琉(プロフ) - もしよろしければ杉澤龍くんのお話読みたいです!♡ (2月18日 0時) (レス) @page41 id: db6f4734de (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:。の | 作成日時:2023年12月9日 17時

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