恋煩い

B30｜最終回はハッピーエンドです ページ11

鼻歌交じりでサラダ用の野菜を切る。





ぐっすりと眠れた上に、時間通りに早起きをすることに成功した私の気分は最高潮。





彼のために、早朝から特製の朝ごはんを作っていた。





作り終わった料理をいそいそと盛りつけていると、突然、後ろから引き寄せられた。






｢大志おはよ、珍しいね。｣






私の首元に顔をうずめる大志に声をかける。




朝が弱い彼が、自分ですんなりと起きてくるとは。







｢いやなゆめみた。｣








もぞもぞと、顔をうずめたまま話す彼。





｢嫌な夢？どんなの？｣





少し元気の無い彼に問いかける。







｢Aが他の男と一緒にいた。声掛けても気づいてくれなくって、、｣







それは確かに嫌な夢だ。





私が彼の立場だったら凄くモヤモヤする。






｢大志以外の人に興味無いよ。｣






彼の頭を軽く撫でながら伝える。







｢じゃあさ、｣







彼はその言葉と共に、私の首や耳、頬などにキスを落とす。






だんだんとくすぐったくなり、彼の方へと体を向ける。






｢ちょ、たいし、｣






口を開くと、待ってましたと言わんばかりに唇を塞がれた。






(朝ごはん、冷めちゃうなぁ)





そんなことを思いながらも、彼からのキスに夢中になっていた。

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