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ふう、とジミンが息を吐いて落ち着きを取り戻すと私の方に身体を寄せてまた小声で話し始める。
「急に変な事言うから笑っちゃったじゃん」
「あんな大声で笑うから私の方が焦ったよ…」
「で、クズって何だよ。どういう意味のクズ？ほらクズにも色々あるじゃん」
「なんていうか、だらしなさ？」
「それは異性に対してって事？」
「うん、そう」
「難しい事聞くじゃん。どうした急に」
「うーん、なんかジミンの意見を聞いてみたくなった」
「…そうだなあ、全員オフホワイトじゃない？」
「白って事？」
「限りなく白に近いけど、別の色」
「こわ…もういいや、それ以上聞きたくない」
うんざりした私の顔を見てけらけら笑うジミン。
「いや、他の2人は分かんないけど僕はどっちかと言ったらクズ寄りの人間だったから」
「…今も？」
「だらしないってのが何を指してるのか知らないけど、男の子って単純で流されやすい生き物だから」
「自慢げに言うのやめてよ」
「ふふ、ごめん。で？どうしてそんな事聞いたの」
「なんとなく。私よく考えたら3人の事全然知らないのかもって」
「テヒョンアがなんかクズ発言でもしたの？」
「ううん。…んー、分かんない」
「こっちの方が訳わかんないよ」
忘れて、というとジミンは微笑んで言葉通りそれからその話題に触れることはなかった。
2時間ほど高速を走って、休憩のためパーキングエリアに寄った。
私とジョングクはトイレに向かい、あとの2人は飲み物を買いに出た。
トイレから出ると入り口の側のベンチでジョングクが待っていて、私の姿を見て立ち上がる。
「ヌナ、眠くない？」
「少しね。でも大丈夫、ジョングクは？」
「夕方少し寝たから平気、この後俺運転するけどヌナは寝てていいからね」
ジョングクは優しくそう言ってくれて、おまけに車に戻る道すがらあったかいココアも買ってくれた。
「ありがとう」
「どういたしまして、あと1時間くらい掛かるし本当にヌナは寝てていいんだよ」
「うん、ありがとね」
駐車した場所に戻ると、ジミンが車に寄り掛かってでスマホをいじっていた。
「ジミニヒョン、乗らないの？」
「次ジョングガ運転？」
「そのつもりです」
会話する2人を横目に、後ろのドアを開けるとジミンが居た席にテヒョンが既に座っていた。
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作者名：芍薬
| 作成日時：2022年3月31日 12時
