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「ジミナ、馬鹿じゃないの」
「キュンとしただろ？」
「いや…ヒョンもうこれキュンとかそう言う話じゃないから」
「もっと言わそう、他にも」
「あ、じゃあ俺これ」
テヒョンが私に耳打ちして、にやにやと笑う。
「これはどういう時のやつ？」
「んー、俺がメダルゲームやってて1発すごいの当てたのを見た時に言われたい言葉」
「ふーん」
「嬉しそうに言って、にこって感じで」
私の言葉を待つように3人が息を呑む。
『…いっぱい出たね』
「あー、ああ、やば。楽しい何これ」
ジミンはソファに倒れ込んで笑い泣いて、ジョングクはそんなジミンの太腿を叩いて爆笑するから私も釣られて意味も分からず笑う。
「お前…酔うと本当に何でも喋るんだな」
「酔ってない酔ってない」
「やー、めちゃくちゃ酔ってるよ」
テヒョンが私の両肩をがっちり掴んで前後に揺らす。
「はー、僕涙出てきた。今年イチ笑ったかもしんない」
「ヌナは言われたいセリフとかないの？」
「俺が言ってあげる」
テヒョンもジョングクの隣に移動して3人が目を輝かせてこちらを見る。
少し考えた後、私は呟くようにその言葉を発した。
「だいすき」
「…！」
3人が顔を見合わせて、しーんとなる部屋の中。
「えっと、ヌナちょっと風に当たります？一旦酔い覚ました方が良いかも」
「うん…暑い」
ジョングクに手を引かれて、ベランダに続く窓からサンダルを履いて外に出る。
「向こうに椅子ある、ヌナ歩ける？」
「全然、まだ酔ってないしー」
ジョングクがベンチへと誘導してくれて、腰を下ろした後ふうと息を吐く。
「お水持ってきましょうか？」
「ううん、平気だよーありがと」
心配そうに私の顔を覗き込んで、ジョングクも隣に座る。
「ヌナって酔うとこうなるんだ」
「だから酔ってないって」
「何言ってるの、ふにゃふにゃじゃん」
ふにゃふにゃという言葉に何故かフライドポテトが頭に浮かんで、無性に食べたくなった。
「私、ふにゃふにゃより固い方が好きなんだよね」
「は？ちょ、ヌナ…」
「ジョングクはどっち好き？」
「待って…無理、録音すれば良かった」
ぶつくさと何か言いながらは天を仰ぐ。…ポテト嫌いなのかな？
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作者名：芍薬
| 作成日時：2022年3月31日 12時
