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「で、これなんなの」
「あちょっと!だめだって言ったのに」
Aの制止を振り切って、袋の中に手を突っ込む。あれ、…これって。
「衣装?」
「…サイズ足りてないって聞こえたから、グクじゃ直せないと思って。でも上手くできなくて、すっごい後ろ汚くなっちゃったんだけど…」
なにそれ。めちゃくちゃ可愛くない?なんなの、俺をどうしたいの。たしかに後ろの継ぎ目めちゃくちゃわかるけどそんなの全然どうでもいい…目の前でもじもじしてる可愛い生物を今すぐ抱きしめたくて堪らない。堪らん!ああああ無理
「A、変な意味じゃなくてさ。ハグしていい?ハグ」
「は?なんで」
「なんでも」
シャンプーの匂いのするAをぎゅっと抱きしめて、首元に顔を埋めた。抵抗しようとするから、離れないようにより一層腕に力を込めた。
「離してー」
「なんで」
「苦しい、って」
渋々体を話すと、Aの顔は真っ赤だ。可愛すぎて心のシャッターを押しまくった。連写です。カシャシャシャシャシャって、そりゃもうデータフォルダいっぱいになるほどに。
逃げるように、それだけ!じゃあねと帰っていくAの後ろ姿にラブ光線を放ったけど振り向きもしなかった。ヌナには悪いけど俺はこれを着る、堂々と着こなして見せる!!!愛が詰まったこのふりふりメイド服を!!!
「おかえりなさいませ、お嬢様」
メイド喫茶は廊下に長い列を作るほど大好評で、引っ切り無しに色々なテーブルに呼ばれ続け、だんだんこの姿で居るのも可愛こぶった呪文を唱えるのにも慣れてくるから人間って怖い。
中でもチェキ付きメニューは大人気で、俺は後世に決して語り継がれたくないこの姿をクラスの売り上げ貢献のために捧げた。
「あっは、ジョングガ可愛い」
歩く性兵器と毒舌堕天使がとうとう来た…俺が注文を取りにテーブルに行くと、テヒョニヒョンはじっと俺を眺めてスカートをめくってくる。ジミニヒョンは笑いが止まらず、椅子ごと後ろに倒れ込む。カオス…周りのみんなが俺を見てる。ああ、兄さんたちやめてくれ。せっかく慣れてきた所だったのに。ちょっと!ヒョン、スカートの中写真撮るな
「やー、ギリギリ抱けないわ」
「さすがのテヒョナも無理か、ジョング子残念。ミスターコン優勝候補に振られちゃったね」
「え、ヒョン出るの?」
「うん、なんか流れで」
ジョングガも見にきてね、と言ってヒョンは笑った。…間違いなく優勝に決まってる。
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daicomg84(プロフ) - 芍薬さんが大好きです。 (2022年6月11日 23時) (レス) id: 289e7de8f2 (このIDを非表示/違反報告)
ちむこ(プロフ) - あかん。おんもろすぎる(笑) (2022年2月24日 3時) (レス) @page48 id: fab33c3484 (このIDを非表示/違反報告)
ちむこ(プロフ) - やばい笑いすぎてお腹痛いです (2022年2月24日 2時) (レス) @page6 id: fab33c3484 (このIDを非表示/違反報告)
amo(プロフ) - ちやんと人の話を最後まで聞けー!!!!ジョングガー!!! (2021年7月9日 18時) (レス) id: 23a390d558 (このIDを非表示/違反報告)
Jina(プロフ) - じょんぐ、よく頑張ったよ!ご褒美にうまい棒あげる^^喉カラカラになってむせたことにして泣いちゃえTT (2021年7月9日 15時) (レス) id: 471479b0c1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:芍薬 | 作成日時:2021年6月28日 18時