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「ねー、待てって」
早足で俺の3歩先をすたすた歩き、振り向きもしないA。
はあ、とため息を1つ吐いてから駆け寄って腕を掴み、足を止めさせる。
「なんで先行っちゃうの」
「楽しそうにしてたから、わたしいない方がいいかなって」
「たまたま知り合いに会ったから話してただけだって」
「…知り合い」
やっと、目を見てくれたと思ったら眉間にシワを寄せたまま、納得いかないって顔。
「あの人グクの家に来てるの見たことある」
「あー、うん。昔ね」
「わたしの事は良いから、戻っていいよ」
そう言い、俺の手を振り払ってまたAは歩き出すから、その横について歩く。
Aはちらりとこちらを確認して、口を固く閉じて、また歩くスピードが早まる。
「A、ね。本当待って」
「いいって、1人で帰れる」
「やっとAとデートできたのに、他の人の所行くわけないでしょ」
「…は？」
俺の言葉に反応して、足が止まる。
いや、なになになにその顔。めっちゃくちゃ怖い。
「これ、デートなの？」
「え」
あ、え？もしかしてデートじゃないんですか。昨日の夜からデートの気満々でイメージトレーニングで寝不足だし、今朝はいつもの倍髪型決めるのに時間かけたし、香水も浴びてきましたし、一日中フリスク食べてましたけど俺。え、2人で映画を観に行くっていう行為はデートじゃないんですか。
「デート？」
「…ち、違うんですか」
「知らない、考えた事もなかった」
はあ、考えた事もなかったよね！！！！俺がいけないね！観たがってた映画明日までだから学校終わったらデートしようって言わなきゃいけなかったよね！！ごめんね！！！
あっけらかんと考えた事もないと言い切るから、俺があからさまにしょんぼりした顔をするとAは小さく笑って、グクって変だよねと言う。
「俺はてっきりデートかと思って」
「分かったって、ごめん。じゃあデートだよ」
「…じゃあってなんだよ」
「はいはい、デートです」
めちゃくちゃ子供扱いされてる気がして、なんかムッと来たから強引にAの手を繋いで歩き出した。オロオロしちゃってさ、なんだい手を繋いだくらいで。可愛いな。聞いてくるぞ、なんで繋ぐんだって絶対聞いてくる。
「ちょっと、なんで繋ぐの」
「デートだから」
あたふたするAに、にいっと笑って、指を絡め直す。
いいよね？デートだもんね。
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daicomg84(プロフ) - 芍薬さんが大好きです。 (2022年6月11日 23時) (
レス) id: 289e7de8f2 (このIDを非表示/違反報告)
ちむこ(プロフ) - あかん。おんもろすぎる（笑） (2022年2月24日 3時) (レス) @page48 id: fab33c3484 (このIDを非表示/違反報告)
ちむこ(プロフ) - やばい笑いすぎてお腹痛いです (2022年2月24日 2時) (レス) @page6 id: fab33c3484 (このIDを非表示/違反報告)
amo(プロフ) - ちやんと人の話を最後まで聞けー！！！！ジョングガー！！！ (2021年7月9日 18時) (レス) id: 23a390d558 (このIDを非表示/違反報告)
Jina(プロフ) - じょんぐ、よく頑張ったよ！ご褒美にうまい棒あげる^^喉カラカラになってむせたことにして泣いちゃえTT (2021年7月9日 15時) (レス) id: 471479b0c1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：芍薬
| 作成日時：2021年6月28日 18時
