29 ページ29
家に帰ってすぐにベッドに大の字に倒れて、今日1日Aと話せなかった事を後悔してぶつぶつと念仏を唱えながらただ時間だけが過ぎて行った。
「ジョングクー、ごはーん」
1階から、母ちゃんの太陽みたいに明るい声が聞こえる。俺はご飯ではない。ご飯できたよとか降りてらっしゃいとかちゃんとした言葉で息子を呼んでほしい。近所に聞こえるじゃんそんなでかい声でさ、俺がご飯だと思われたらどうす
「うわ」
待って待って待ってなんで居るの、食卓に普通にAがなぜ。なんで母ちゃんと父ちゃんと笑顔で楽しそうに会話しながらハンバーグ食ってんの。こわい。
「あんた何突っ立ってんのよ、座りなさい」
母ちゃんに促されて、Aの横に座る。
まだ謝罪を入れられてないのに、…気まず過ぎてとりあえず白飯をかっこむ。あっつあつの白飯の蒸気で喉をやられて、白米が盛大に口から吹き出る。
ああ、俺は最低な上に汚くて、どうしようもないな。
やーやー怒りながら母ちゃんは俺の頭を小突き、父ちゃんは黙ったまま自分の皿を守る。
Aの方をちらっと見ると、お茶を差し出してくれてる。
え、なに…こんな最低で汚い俺に優しくしてくれるなんて、やっぱり俺の事好きなんだよね?じゃなきゃお茶なんて
「ほんと無理だわ、」
無理いただきました。険しい表情で、今、1年分の無理をいただきました。こんなんなんぼあってもいいですからね。
最低で汚くて無理な俺。こんばんは、SKMのチョンジョングクです。
ちがーう!
脳内の陽気な俺黙れ一回マジで口閉じろ。シャラップ。
「は?Aに言われたくないわ」
なんで、なんでお前…脳内のbad boyの俺出てこなくて良いのよ。今じゃないのよ。すごい嫌な感じになっちゃってんじゃん、Aの目見てみ?光がまったく差してないからね。お前のせいだよ、目を殺したくなるくらい俺を視界に入れるのがしんどいってことだよ、馬鹿。ばかたれが。いっそ視界から出ていきな、もうこれ以上嫌われたら生きていけないでしょ
拳くらいの大きさのハンバーグを、口に詰め込み、席を立つ。
呼び止める母ちゃんの声を無視して、顎が外れそうになりながら自分の部屋にどすんどすんと足音を立てながら戻り、勢いよく扉を閉めた。
また、やっちまった。
…心と体がちぐはぐ過ぎて、俺もう疲れたよ。
.
1980人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「BTS」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
daicomg84(プロフ) - 芍薬さんが大好きです。 (2022年6月11日 23時) (レス) id: 289e7de8f2 (このIDを非表示/違反報告)
ちむこ(プロフ) - あかん。おんもろすぎる(笑) (2022年2月24日 3時) (レス) @page48 id: fab33c3484 (このIDを非表示/違反報告)
ちむこ(プロフ) - やばい笑いすぎてお腹痛いです (2022年2月24日 2時) (レス) @page6 id: fab33c3484 (このIDを非表示/違反報告)
amo(プロフ) - ちやんと人の話を最後まで聞けー!!!!ジョングガー!!! (2021年7月9日 18時) (レス) id: 23a390d558 (このIDを非表示/違反報告)
Jina(プロフ) - じょんぐ、よく頑張ったよ!ご褒美にうまい棒あげる^^喉カラカラになってむせたことにして泣いちゃえTT (2021年7月9日 15時) (レス) id: 471479b0c1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:芍薬 | 作成日時:2021年6月28日 18時