２４(yoonseo) ページ41
あぁ、まただ。空気が悪くなるのを感じた。
不幸中の幸いか、カメラのテープチェンジの為に一旦撮影が止まる。そんなこと知らないみたいに、さっきからオンニたちの睨み合いは続いていた。
いや、正確には睨みをきかせているのはジウオンニだけなんだけど。
「あの、だから、」
「言葉を選ばないで。あんたはそうやってするから思ってないことばっかり言うんでしょ」
二人とも悪い人たちではない。ただ、元々過ごしてきた環境が違って、見てきた景色が違って、だから考え方も違うだけなのだ。
「あんたには意志が無いの？」
カメラが止まったからなのか、ジウオンニの言葉は容赦がない。Aオンニは何を考えているのかわからない表情で、それを黙って聞いている。
ジウオンニの言いたいことはわかる。自分の意見は無いみたいに他人に合わせて、流れに乗っかってそのまま過ごす。Aオンニはいつもそういうところがある。Aオンニだって絶対に何も意見しないわけではないけれど、だからと言って「絶対にこうしたい」というような言葉をオンニから聞いたこともない。
「こういうときに絶対に何か意見を用意しておかなくちゃいけないわけ？」
ポツリとAオンニが零した言葉は、ジウオンニの眉間の皴をさらに深くした。オンニは自分の理解できないことをなかなか受け入れられない性格だ。二人は根本的に違う。私もジウオンニも、Aオンニについてまだまだ知らないことが多いから、余計にこういうことが起こるんだけれど。
どうしよう。ベッキョンオッパあたりに電話したほうがいいかな、なんてことをこの険悪な空気の中ぼんやりと考えていた。あの人はAオンニのことをよく知っているから。
「ジウオンニは人はみんな欲があって当然だって思いこんでる。私は正直、どこに行きたいって聞かれても、我慢してるとかそういうことじゃなくて本当にどこでもいいんだよ。私も人だから、ちゃんと意見はあるよ、当たり前じゃん。でも、無いときだってあるよ」
「それは、そうかもしれないけど、」
「私は周りに合わせてるわけじゃないよ。周りに引っ張っていってもらってるの。私は一人じゃどこにも行けないからね」
Aオンニがこんなに饒舌に話すのを初めて見たから、私もジウオンニも何も言えなかった。私もオンニも、頭のどこかでまだ、Aオンニのことをロボットか何かだと思い込んでいたのかもしれない。
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美花(プロフ) - 占ツクで出会った作品の中で一番大好きな作品！何度も1から読み返してます(笑)忙しいと思いますがたくさんの読者様が待っていると思うので更新頑張って下さい！楽しみにしてます＼(^^)／ (2019年11月17日 22時) (
レス) id: 0f98af2827 (このIDを非表示/違反報告)
朔(プロフ) - コメントありがとうございます。主人公やメンバーたちもしっかり書きたいと思って書いてるので、そう言っていただけて本当に嬉しいです！これからも頑張りますのでよろしくお願いします！！ (2017年3月3日 2時) (レス) id: 73e1005785 (このIDを非表示/違反報告)
日(プロフ) - 面白すぎてニヤニヤしながら読んでました！すっかり主人公ちゃんペンに染まりました＼(^^)／更新楽しみに待ってます！ (2017年3月1日 17時) (レス) id: 44c4a20251 (このIDを非表示/違反報告)
朔(プロフ) - モカさん» コメントありがとうございます！そう言っていただけて本当に嬉しいです。頑張ってどんどん更新しますのでこれからもよろしくお願いします！ (2017年2月28日 18時) (レス) id: 73e1005785 (このIDを非表示/違反報告)
モカ(プロフ) - 弟マークが可愛いです！ NCTの小説の中で一番好きです！ (2017年2月28日 10時) (レス) id: bb5a902697 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：朔
| 作成日時：2017年2月21日 11時
