ここにいる【銀魂】第9章

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side銀時








「……やっべこれ何て言って渡す…？」






手に持つ一輪の白いバラを見ながらもんもんと頭ン中で考える。


お妙にも手伝ってもらって決めたお返し。


悩みに悩んでいた時「お返しはやっぱり花だよね！」と言う若ェ女のグループがきゃいきゃいはしゃいでて迷う事なく花に決めた。



誰だ単純っつった奴。




白いバラを選んだ理由は花屋の店員がどーのこーの言ってたがあまりよく聞いてなくて、とりあえずバラには『愛』とかそんな意味があるらしい。


色によっても意味が違うらしくそこんとこはうんたらかんたら語られたから聞く気起きなかったが。


ただ赤のバラはなんか違う気がした。



あいつは赤っつーより白だろ。




という事で白に決定。






で、今これをどう渡そうか思案中。


や、普通に渡せばいいんだろーけど緊張すんじゃん？



ぶつぶつ色んなシチュエーションを考えながら歩いてるとドンッと誰かにぶつかる。




やべっ、花…‼








「…っと、悪ィな……、っ万事屋⁉」



「うげ、多串君⁉」



「テメェは何度名前間違えれば気がすむんだ！もうワザとだろそれ！」



「え、今更？」



「しょっぴくぞテメェ‼」







抜刀した多串君だったけど手に持つものを見て我に返り慌てて踵に戻す。



…………つーか…







「……なぁ、まっさかとは思うけどそれ…どなたにあげるつもり？」



「あ"？…ｯ!?……クソッ、よりによってコイツと被っちまったのかよ…‼」



「ねぇ質問に答えて。Aじゃないよねそうだよね？」



「……あいつ以外に誰がいんだよ」



「…………」



「…………」



「「……最っっっ悪だわ…」」









重い重いため息がこぼれ出る。




全く同じものを持っていた多串君。



ラッピングの仕方も同じだから多分買った店も一緒だろう。





マジありえねぇ…！







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