ここにいる【銀魂】第9章

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side沖田








「絶対酢昆布寄越せヨ。寄越さなかったら今日の事全部Aにチクってやるかんな」



「……分かってまさァ」








このアマまじで性格悪ィ…



嫌がるチャイナ(俺も嫌だが)をずるずる引っ張り俺は呉服屋へと足を踏み入れる。


簪やら鞄やら小物が色々ある所に行くとチャイナにアドバイスを求めながらじっくりと商品を眺めた。







「いい光景アルな。女タラシのお前が一人の為にこんな悩んで挙句敵の私にまで頭下げるなんてヨ」



「うるせェ。…仕方ねーだろィ女の好みなんて分かんねェんだから……」



「お前が女の好み分かろうとしてる方が気持ち悪いアル」



「…………」



「ほんと変わったアルな、お前も」








簪を手に取りながら喋り続けるチャイナは、俺をチラッと横目で見てため息をついた。



彼女を思い浮かべて火照る顔。


どんなモンを持ってっても優しいあの人はきっと喜んでくれんが、そうじゃなくて。




あの人好みのをプレゼントして、とびきりの笑顔を見せて欲しい。


んで、ありがとうって、ぎゅって抱きしめて欲しいから。







「言っとくけどお前より私の方がAとラブラブだからナ」



「は？何言ってんでィ俺に決まってんだろ」



「んな訳あるかヨ。私とAはもう他人が踏み込めない領域アル」



「嘘付きやがれ。俺なんか風呂入った事も一緒に寝た事もあんだからな」



「私はいつもAとデートする時手も繋ぐし絶対大好きって言ってくれるアルから」









ふぎぎぎ、と睨み合う俺達。



まさか女にもライバルがいるなんざ思ってなかったが面白ェ。









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________________A、約束覚えてやすよね？






伝えやすから、日頃の気持ちを。



どうか、受け止めて下せェ。









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