いっぱいのメールと喉が渇いた ページ8
ヒソカが見えなくなったのを確認してボクはまたケータイを見る
届いていたメールの数は30通を超えていた
内容と言ったらもう同じのばっか
最後の方に送られてきたのなんて
「何なんだ!?」
とか
「どういうことだ!?」
だけでなにに対してよ!
って感じ
これ、もうメールじゃなくて電話の方がいいよね…?
ボクは他の受験者から少し離れるとメールを送ってきた彼に電話をかける
ワンコールも鳴らない内に電話に出た
「もしも「あの写真は何なんだ!?説明しろ、A!」〜っ!耳が痛いよ…クロロ。」
電話に出たのはケータイの持ち主であるシャルナーク…ではなくクロロだった
電話の後ろから「団長、声が大きい」とマチの声が聞こえてくる
「もう一度聞く、あの写真は何なんだ?」
「何ってヒソカに膝枕してもらってる写真だけど…。」
「そうじゃない、なぜアイツと一緒にいるのか聞いてるんだ。」
なんでって…
「ヒソカもハンター試験受けに来てるからだよ。寝ちゃったボクに膝枕してくれたの。」
「…今日知り合ったのか?」
「まさか、知り合ってすぐに膝枕なんてしてもらわないよ。確か、7歳くらいの時に知り合ったの。ボク、話してなかったっけ?」
あれ?確か話したと思ったんだけど…
てか、クロロもヒソカと知り合いなんだ
「アイツになにかされたら俺に知らせろ。いいな?」
「えっ?う、うん…わかった。」
なに、ヒソカってクロロに嫌われてるの?
そんな悪い人じゃないと思うんだけどなぁ、変な人ではあると思うけど
「またなにかあったら連絡しろ。それと、ヒソカに俺から連絡が来るかもしれないと伝えてくれ。」
「わかった。それじゃあもう少しで試験始まるから切るよ。また連絡するね!」
ボクはそう言ってクロロの返事も聞かずに電話を切った
ここで少し強引に切らないと絶対ズルズルと繋げられっぱにされそうだから…
カバンにケータイをしまい、チャックを閉めて背中に背負う
先程まで座っていた所へ戻っている最中になぜかふと、寝る前にトンパさんからもらった缶ジュースを思い出した
寝ちゃった上に電話もして少し喉が渇いた
ボクは背負ったばかりのカバンを下ろし、腰を下ろして背中を壁に預けジュースを取り出す
「飲んじゃおっかなぁ、効き目が早くなければ後でなんとかできるし…。」
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作者名:りんご | 作成日時:2022年9月8日 4時