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｢マチもこう言ってるんだよ、団長。俺のケータイも渡したし、何かあったら連絡取れるようにはなってるから行かせてあげよう。｣
シャルの言葉にボクはクロロにケータイを見せる
｢それに、Aは十分強いと思うぞ。｣
フィンクスがボクの頭を撫でながらそう言う
フィンクスの手って温かいんだよなぁ
｢もう諦めるね、怪我しない約束済みよ。｣
怪我しないの守れるかなぁ…
｢それでもだ、俺は認めない。｣
んえぇー、諦め悪すぎ…
ボクが軽く落ち込んでいるとパクノダがボクの肩にポンッと手を置く
｢A、今年こそ行きたいわよね？ハンター試験。｣
ボクはぶすーっとしながら軽く頷く
｢団長、どうしても行きたいのにってAすごく落ち込んでるわよ。行かせてあげましょう？｣
あ、心を読まれた
いいなぁ、パクの能力って便利
そんなことを思いながらクロロを見るとバチリと目が合う
クロロはボクをジッと見ながら手を口に当ていつもの考える素振りをする
そして目を瞑り｢はぁ｣と小さく息を吐くと、もう一度ボクを見る
｢仕方ない。その代わり、約束の怪我をしないこと。連絡したらすぐに返事をすること電話だったらすぐ出ること。それから1試験終わる事に連絡を入れること。守れるな？｣
｢うん、わかった。ちゃんとライセンスカード持って帰ってくるから安心してよ！｣
条件付きではあるが渋々ハンター試験に行くのを許してくれたクロロ
｢おっ、もう合格宣言？やる気満々だね！｣
｢当たり前だよ、シャル！｣
ボクがそう言うと笑い出すシャル
今年に行って今年に受からないとダメなんだ
理由はない、そんな気がするだけ
｢ありがとう、お兄ちゃん！｣
｢あまり調子に乗るな、行かせないことも可能だということを忘れるな。｣
｢ごめんなさぁい。｣
なんだよ、いつもはお兄ちゃんって呼んでとか言うくせに！
ホントにありがたい時に言うとそうやって意地悪言う
｢…もう一度言ってくれ。｣
｢素直じゃないなっ！嬉しかったならそう言えばいいじゃん！｣
どっちなのさ、もう！
｢A、そろそろ行かないとまずいんじゃない？｣
シズクの言葉に｢えっ？｣と声を出してボクはシャルからもらったケータイに記載されてる時間を見る
｢ホントだ！じゃあ、行ってくるね！お兄ちゃん、許可してくれてありがとう！｣
｢あぁ、気をつけるんだぞ。｣
｢はーいっ！｣
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作者名：りんご | 作成日時：2022年9月8日 4時
