平原ではなく湿原 ページ17
「うん。ボク達の族には人に見られてはいけないものがあるの。それを隠し通すことができると認めてもらえないと長旅や遠くへの外出は許されなくってね。
認めてもらうには試験を受けなきゃいけないの。だから、あの時もしかしたらクラピカ達も同じなのかもって思って。」
間違いではない
でも、勝手に決めつけちゃったのも事実だし信じてもらえるかなぁ
ボクはクラピカから目を逸らさず返事を待つ
「そうか、私達は似た者同士ということか。疑ってしまってすまなかった。」
「し、信じてくれるの?」
「それだけ真っ直ぐ1度も逸らすことなく私のことを見ているとなると、とても嘘とは思えないからな。」
心を読まれた気分…
でも、気をつけてクラピカ
ボクは嘘をつく時もその行動を平気でとるからね
(変化形は気まぐれで嘘つき)
「そっか、疑わせちゃってごめんなさい。」
「あぁ、この話はおしまいにしよう。」
「そだね。…あ、見て2人共!明かりが見えてきたよ!」
ボクはずっと前の方にある久々の外の明かりを指さして2人にそう言う
「やっと外か!この時を待ってたぜ!うおぉぉぉぁぁああ!!」
「ぁ、レオリオ待って!」
外の明かりを見るなり全速力で階段を駆け上がっていくレオリオ
ボクの声は彼に届いてないみたい…
「まったく…。A、私達もスピードをあげよう!」
「うん!」
ボクとクラピカはレオリオの後を続いた
階段を登りきると霧が濃い平原が広がっていた
ペタンと座り込むレオリオの横にクラピカと立ち止まる
「やぁ、クラピカにA!」
レオリオとは反対側の方から声をかけられ向くとゴンとキルアが座って休んでいた
「やほ、ゴンにキルア。早いね!」
(こんな小さな体でしかも女の子。それなのに息ひとつきれていないとは…。)
ボクはクラピカからの視線を感じ、彼を見て「ん?」と首を傾げる
「あぁいや、なんでもない。ゴン、ここがゴールか?」
「違うってさ。」
えー、まだ着いてないのか
長いなぁ
「そうか…。霧が晴れてきたぞ。」
「ホントっ!?」
クラピカの言葉にみんな立ち上がり平原の方へ顔を向ける
「ヌメーレ湿原、通称詐欺師のねぐら。」
あ、湿原でしたか
失敬失敬、平原かと思ったよ
ボクがそんなこと思っているとサトツさんがここを通って2次試験会場へ行くと案内してくれた
なんか、とにかく危険らしい
4人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:りんご | 作成日時:2022年9月8日 4時