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鈍感な奴と繊細な乙女心 ページ36
買った飲み物を飲むために
近くのベンチに座ることにした。
先ほどの一瞬良くなった空気とは変わり、
俺らの間には今、何とも言えない空気が流れている。
俺はストローでオレンジジュースを飲みながら、
チラチラと横に座るAの様子を伺う。
『ねぇ、風磨。』
急にAに話しかけられビックリして
喉に入りかけのオレンジジュースでおぼれそうになる。
「ッゴホ、ん？？」
『今までの彼女にもそうやって、全部してあげてたの？』
「え？全部してあげてたって？」
『お店での注文とか、会計も。』
なんとなくAが怒っていた理由にピンっときた気がした。
俺、さや香にAのバイト先でも同じことしてたよな...。
「...あぁ、まぁ。基本的には俺がしてたかも。」
この際、
嘘をついても仕方ないし正直にいうと...
次の瞬間、Aの目から涙が一粒こぼれ落ちた。
(え。)
俺の答え方が悪かったのか、
Aを泣かせてしまったことと、
まさかの展開にアタフタしてしまう。
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作者名：秋風 | 作成日時：2018年9月15日 7時
