お嬢の狂犬

私じゃ ページ47

都会の街でタピオカを飲んで、洋服をみて、カフェでお喋りをして、いつの間にか帰る時間。


A「楽しかったー…」


車の中でうなだれる私、少しはしゃぎすぎたかも。


目黒「また行きたいですね」

A「ね！」


やっぱ同い年は楽しいわ、波長が合う。

あとカップルごっこが意外に楽しかった、これと言ってなんもしてないけど。


家に着いて駐車場に車を停める。

2人で玄関に向かう、すると門の外に1台の車が止まった。

知らない車だな…と思ってみていたら助手席から降りてきたのは岩本だった。


A「ギリギリだったね」

目黒「怒られずに済みました」


岩本にも声をかけようとそこで待っていると、岩本が降りた助手席の窓が開く。

目に入ったのは運転席に座る綺麗な女性。

親しげに話す2人、きっと2人は同い年くらい。


目黒「めっちゃ綺麗な人…」


正直お似合いだって思ったんだ。

あの2人が付き合っているかは分からない、仕事の知り合いかもしれない。

でも、私じゃ不釣り合いなんだって気づいた。


A「…めめ、行こ」

目黒「え、あ、お嬢？」


私はめめの腕を引いて無理やり家に入る。

靴を脱いでいると同じように入ってきたのは岩本。


岩本「うわっ、びっくりした、どっか行ってたんですか？」

目黒「あ、暇潰しに、」

A「デートだよ」


めめが言い終わるのを待たないで私は口を挟む。

ムキになってバカみたい、岩本はなんも悪くないのに。


2人を残してドタドタと部屋に戻る。

カバンをそこら辺においてコートを脱ぎ捨ててベッドに倒れ込んだ。


あぁ、さっきまで楽しかったのに、気分は最悪だ。

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ラッキーカラー

あずきいろ

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