お嬢の狂犬

仲の良さ ページ39

A「めめー」

目黒「なんですか、お嬢」


目黒がうちに来てから同年代が出来たのが嬉しいのかお嬢は目黒にべったりになった。

べったりというか、ほかの組員より自分から話しかけたる頻度が高いというか。


目黒「お嬢、頭良いですね」

A「うーん、めめよりはね？」

目黒「あ、言いましたね」


阿部ちゃんにクイズ出してもらいましょ、と2人で阿部のところに向かう。

俺はそれを横目で見送って目をそらす。


深澤「なぁんだねその顔は」


俺の向かいに座るふっか、にやにやしながらこっちを見ていた。


岩本「何って、仲良いなって思ってただけだよ」

深澤「本当に？」

岩本「本当に」


嘘なんかひとつもついていない、言っていないことはあるけど。


深澤「お前も苦労すんな」


立場ってもんがあるし、と言われる。

なんでふっかにはバレてんだろ、他のやつは誰一人気づいてないのに。


岩本「俺はお嬢には幸せになって欲しい」

深澤「自分が幸せにしたいじゃなくて？」

岩本「……出来るならそうしてぇよ」


でも俺は若頭でもない、ただのお嬢のお世話係。

組長に忠誠を誓っている俺はただ任務を全うすることしか出来ないんだ。


深澤「…なぁ、俺組長から、」

A「ねぇ聞いて！10問全部私の勝ち！」


ふっかが何かを言おうとした時、お嬢がドタドタとこちらに戻ってきた。

その後ろから落胆した目黒と苦笑いする阿部がやってくる。


岩本「さすがお嬢」

深澤「目黒本気で悔しそうじゃん」

目黒「雑学でも負けた…」

阿部「今お嬢はちょうど頭使ってる時期だからね」


俺も負けてらんないと目黒が闘志を燃やす。

あいつまで勉強しだすのか？いつの間にかインテリ系が増えてたらどうしよ。


というかふっかはさっき何を言おうとしたんだ？

組長から、って言ってたけど、ここで言わないってことは俺にしか言えないことなのか。


少しのもやもやするけどお嬢が嬉しそうなのを見てるとそれもどっか行くわ。

本当可愛い人だ、俺はお嬢のお世話係になれて良かったよ。

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ラッキーカラー

あずきいろ

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