お嬢の狂犬

結果 ページ34

阿部ちゃんとの猛勉強の末例の模試を受け、1ヶ月ほど。

テストの結果がWebで発表される今日、私は時間ぴったしにアクセスした。









A「岩本！！」


組員が集まっている部屋、私は構わず岩本の元へ向かう。


岩本「お、お嬢、どうされました？」


私はスマホの画面を岩本に突きつける。

阿部ちゃんや渡辺、佐久間に深澤も画面を覗き込んでいた。


A「これで私の本気度分かる？」


志望していた大学は見事にA判定、阿部ちゃんは笑顔でガッツポーズをしてくれた。


A「私本気で看護師免許取る。いつまでも護ってもらってばっかじゃ嫌なの」

A「危険なことはしない。約束するから、お願い…」


黙り込む岩本、多分色々考えているのだろう。


阿部「お嬢の本気度は俺が1番わかってる」

阿部「わかってあげてくれないかな、お嬢の気持ち」


阿部ちゃんだけでなく深澤もそうだぞとかいって岩本の肩を叩く。


岩本「……絶対表の仕事はしないでくださいよ？」

A「っ、じゃあ！」

岩本「お嬢の本気は分かったので、許します」


その言葉が嬉しくて思わず隣にいた阿部ちゃんに抱きつく。


A「やった！ありがとう！！」

阿部「よかったですね！！」

A「うん！阿部ちゃんのおかげ！！」


阿部ちゃんがいなかったらこの進路にも出会えなかったしA判定も取れなかった。

阿部ちゃんには感謝しかない…もちろん岩本にも。


渡辺「お嬢が看護系行くなんて知らなかったです」

佐久間「俺も！今初めて知りました！」

深澤「俺も知ってる雰囲気出したけど初耳でした」

A「え？あ、知ってると思ってた」


岩本が知ってたからてっきり全員知ってるのかと…

深澤に関しては俺知ってっから感出しすぎです。


阿部「合格まで頑張りましょうね！」

A「もちろん！」


今日は赤飯って頼もう！！と騒ぐ組員。

まだ合格した訳でもないのに騒がしいな、でもこれが柿沼組だよね。


岩本「頑張ってくださいね」

A「うん、今に見てて」


必ずみんなの役に立ってみせるから。

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