第72話 ページ30
なんか最近やられっぱなしだ…なんて思ってると後ろで物音がした。
深「Aちゃーん」
部屋に戻ったはずのふっかさんがこちらに戻ってきてる。忘れ物？と思っていたら直行で私の隣に座った。
桜「どうしたんですか？」
深「…あのさぁ、」
ふっかさんはリモコンに手を伸ばしテレビを消して、静寂の中言葉を放つ。
深「昨日のこと、覚えてる？」
持っていたTシャツを落としてしまうくらいに動揺してしまう私。
覚えてる？そう聞くって事は、ふっかさんも覚えてるってこと？
桜「え、っと…」
深「覚えてるんだ？」
桜「…まあ、はい…でも全部冗談だって、」
分かってるので、と言おうとする私の口元に人差し指をトンと置いて、笑みを浮かべる。
深「冗談じゃないよ」
私の落としたTシャツを雑に畳んでそこら辺に置き、今度は私の手を包む。
彼の両手は白くて暖かくて、大きい。
深「俺、Aちゃんのことが好き」
その言葉は私の心の中にはストンと入らなくて、どうしても疑ってしまう。
だってただでさえ蓮もいるんだ。彼の気持ちを受け入れるのにも少し時間を要したのに、ふっかさんもなんて考えられなくて。
深「信じてないでしょ」
桜「しんじ、られないんです…」
ありえないことが起きてるんだ、今。
キラキラ輝くホスト様が私のことを好き？そんなこと、ありえない。私は本当にさえない女だ。
深「でもね、本気で好きなの」
深「目黒に宣戦布告しちゃうくらいには」
まって、そういえばふっかさん気になる人がいるって前に言ってたような…
私、なんて言ったっけ？その人のこと好きになっちゃいますよ、なんて、言ったっけ。
また私は、なんて無責任なことを言ってしまったんだ。知らなかったなんて、言い訳にならない。
深「…泣きそうな顔しないでよ」
桜「ごめんなさ、私、」
深「何一つ悪いことしてないでしょ？」
本当にそうなの？私は悪いことしてないの？
その言葉を視線に乗せてふっかさんの方を見つめる。彼は私の頭を優しく撫でて宥めるように笑う。
深「Aちゃん、もーちょい頑張って」
桜「え？」
深「俺ら、本気だから」
その言葉は真剣で、でも表情はどこか切なげ。
含みを持っていそうだったが掘り下げるのはやめておく。これはきっと、自分で解決すべき問題だから。
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愛菜(プロフ) - 青オチ、、、 (2021年5月31日 20時) (
レス) id: eaa6d7c725 (このIDを非表示/違反報告)
莉玖(プロフ) - 番外編でもいいので紫さんオチが見たいです…！ (2021年4月20日 17時) (レス) id: 9ac14349c7 (このIDを非表示/違反報告)
ばーど(プロフ) - ifストーリー、是非とも読みたいです…！ (2021年3月14日 23時) (レス) id: 82943446c5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆり(プロフ) - 黒さん落ち人気なのは100も承知ですが紫さん落ち見たいです、、 (2021年3月10日 11時) (レス) id: 896f915d67 (このIDを非表示/違反報告)
meno(プロフ) - 初めまして. 全員見たい気持ちが強いんですが…,黒さんオチで絞ってもらって,亀更新でも超淡白でも構わないので番外編扱いで他メンのもあったら嬉しいなと思いました…!! (2021年3月8日 0時) (レス) id: a41f81c6b1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みん
| 作成日時：2021年2月7日 17時
