夕焼けに染まる (ページ17)

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第16話ページ17

しばらくしていつもよりは静かに扉が開いた。

康二「失礼するで」

向井くんは入ってきて目黒くんを見るやいなや固まる。

康二「え、なんでめめがおんねん」

目黒「最近図書室通ってんの」

めめ、って目黒くんのこと？

なんか顔に似つかない可愛いあだ名じゃない？

阿部先輩は目黒って呼んでたからなんか、意外すぎて笑ってしまう。

目黒「なんで笑ってんの？」

A「いや、めめって、目黒くん？」

目黒「あー…そう」

A「なんか、ふふ、可愛いね」

めめって、とじわじわツボってしまう。

笑いすぎだろと目黒くんに怒られてしまう。

阿部「康二この本」

康二「え？あ、せや」

借りるために必要な学生証を取り出す向井くん、なんだかおぼつかない手つき。

A「あ、私そろそろ帰らないと」

親から早く帰ってきてって言われてるの忘れてた。

急いでカバンを持ってみんなに挨拶をする。

A「すみません、お先に失礼します」

阿部「はーい、またね」

目黒「本読んだら感想送るわ」

康二「俺も！また明日な！！」

3人に手を振って廊下を早歩き。

向井くんまだ本借りてくれてるの嬉しいな、なんてまた向井くんのことで頭が埋まる。

最近の私どうかしてる、でも学校生活が一段と楽しくなっているのは確か。