【vol.3】神様の気まぐれで転生トリップする事になりまして【ヒロアカ】 (ページ9)

今日:4 hit、昨日:2 hit、合計:15,750 hit

91話【死柄木side】ページ9

｢本当に彼らのみで大丈夫でしょうか｣
｢うん｣

黒霧の問いかけに、手元の写真を見ながら答える。
写真は2枚。今回のターゲットだ。

｢俺の出る幕じゃない。ゲームが変わったんだ｣

ちょうど今頃、雄英生の林間合宿先で荼毘らが暴れ回ってるだろう。

俺は今の今まで勘違いしてたんだ。
装備だけ万端でレベル1のままラスボスに挑むRPG.......そんなんじゃ上手くいくわけない。
やるべきは、俺自身がプレイヤーのシュミレーションゲーム。
使える駒はどんどん使う。そして格上を切り崩していく.......

｢その為まず超人社会にヒビを入れる。

開闢行動隊、奴らは成功しても失敗してもいい。そこに来たって事実がヒーローを脅かす｣

｢捨て駒.......ですか｣
｢バカ言え！俺がそんな薄情者に見えるか？奴らの強さは本物だよ｣

俺らの向いてる方向はバラバラだ。
だけど頼れる仲間ではある。
失敗したところで、こんなとこで捕まったり死んだりするほどヤワな連中じゃない。

｢俺だって成功を願ってるさ.......それに、絶対に欲しいものがあるんでね｣
｢.......その写真のターゲットですね？｣
｢あぁ。こっちの、銀髪のほう｣

2枚あるうちのひとつの写真をトントンと指で示す。
もう1人の爆豪とかいうやつも出来れば欲しいが、こっちは正直オマケだ。本命はこの娘。

この前の体育祭での活躍はテレビを通して民間に知られている。つまりは俺らも知っている。
準決勝で見せたあの力.......あれは相手の運がよほど良かったか、結果として負けだったが.......

｢こいつの力は未知数だ。俺らの仲間に出来たならどれだけ頼もしいか.......それに何より気に入った｣
｢貴方がそれ程までに執着するとは珍しい｣
｢そりゃそうだろ、あぁいうやつが堕ちる瞬間がたまらなく好きなんだよ、俺は。
例え使いモンにならなくなったって愛玩用にはなるだろ、見目も良いからな｣

端が少しだけ脆くなった写真を撫でる。
写っているのは綺麗な銀髪。俺とは大違いだ。
そのキレーな顔をぐちゃぐちゃに出来るその時が一等楽しみだよ、AA。