【vol.3】神様の気まぐれで転生トリップする事になりまして【ヒロアカ】 (ページ8)

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90話ページ8

その日の夜は真っ先に就寝。
あまりにも眠くてお風呂に入るのでさえ億劫だったから、翌朝は皆より早く起きてシャワーを浴びた。

そういえば、林間合宿といえば敵連合が襲ってくる時期だったはずだ。行動を起こすなら三日目の今日だろう。

敵の狙いは分かっている。かっちゃんだ。
だけどひとつ不可解なところもある。
ショッピングモールでの死柄木の言葉。

《まさか、餌が自ら飛び込んでくるとはなぁ.......》

私の事を“餌”と称した彼の意図がどこにあるのか、いまいち理解できない。
私が介入した時点で原作通りもクソもないだろうが、ここで何か流れが変わる可能性もある。
かっちゃんだけじゃない、他の誰かが狙われることも有り得るのだ。

ここまで予測が立てられるのは、この世界の異分子である私だけ。

『.......私がなんとかしないと』

～

今日も前回と同じ特訓で個性を伸ばす。
しかしここでフラフラになっていては今夜の襲撃に耐えられるかどうか.......

｢おいA、お前何考え事してんだ｣
『いやちょっと.......』
｢考え事する暇あるなら体動かせ｣
『う.......はい.......』

そもそも、先生との特訓だから手を抜くなんてそんな事出来ないんだよなぁ.......
これはもう夜まで寝て体を休めるしか方法は無いか.......

｢あれAちゃん、もうご飯いいの？｣
『うん、ごめんね.......それよりちょっと眠っておきたくて』

特訓の後、なるべく襲撃に備えられるだけの体力を回復するために最低限の食事だけさっさと終えて、すぐに眠ることにした。
今夜は肝試しをするらしいし、完全に日が暮れるまでに時間はまだある。

女子部屋に戻って布団になだれ込むように寝転がる。
スマホの目覚ましを日が暮れる頃合いにセットして目をつぶった。

これまでのことも、これからのことも、そして何が起こるのかも、全て知っているのは私だけ。
私がここで変えなきゃいけない。皆を守るために。