【vol.3】神様の気まぐれで転生トリップする事になりまして【ヒロアカ】 (ページ15)

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97話ページ15

｢次来るぞ！｣

常闇くん達が来るまで耐えるか、私が何とか突破口を作らなくては、と考えを巡らせていると再度攻撃が降りかかる。
焦凍くんのおかげでなんとか避けられたが、やはり相手は相当の場数と経験を踏んでいるとみた。
手を出すに出せず攻めあぐねているその時、マンダレイからのテレパスが脳内に響いた。

《イレイザーからの伝言よ、A組B組総員……戦闘を許可する！そして敵の狙いの1つ判明＿＿！生徒の“かっちゃん”！そして“Aちゃん”！その2人はなるべく戦闘を避けて！単独では動かないこと！》

『わ、私！？』

まさかのかっちゃんだけでなく私の名前も呼ばれたことで分かりやすく動揺してしまった。
マジかよ〜……もしかしてUSJの時の因縁か〜！？

｢不用意に突っ込むなよ……聞こえてたか？お前ら狙われてるぞ｣
｢かっちゃかっちゃうるせぇんだよ頭ン中でぇ……クソデクが何かしたなオイ｣

私を背に庇うように立つ焦凍くんに、目を血走らせてブチ切れ寸前のかっちゃん。
その怒りに任せて殴りかかろうとするかっちゃんだが、相手は個性を上手く使って攻撃をかわす。それを逃がすまいと焦凍くんが氷で足止めしようとするが、それも難なく突破されてしまった。

『地形の使い方が上手い……でも大きな範囲で攻撃したら……』
｢あぁ……下手したら全員死ぬぞ、分かってんな？｣
｢喋んな、わーっとるわ｣

ちらりと目線だけ後ろにやれば、そこにはガス溜りが視認できる。これに引火してしまえば被害は尋常じゃない……更に言えばここは森林、木に引火して山火事になる可能性もある。
そうなるとかっちゃんの爆発も危険だし、焦凍くんの炎も使えない。
私の能力も、強力なものは範囲攻撃が多い上に魔力消費が大きい。
そして私とかっちゃんは敵に狙われているのが分かった以上、迂闊に怪我をすると危険＿＿分かりやすく縛りプレイを掛けられてる状況だ。

『もしかしてこれ……けっこーマズイ感じ……！？』

相手の攻撃に応戦するも防戦一方の私達。
想像以上に苦しいこの状況に冷や汗が頬を伝った。