41話 ページ14
大毅side
ある日、電話で流星に呼び出されて病院に行った
それとなく病室から連れ出されたから、病気の話かなっていうんは薄々気づいとった
流星「えっと、ちょっと言わなあかんこと、あんねんけど」
大毅「おん」
流星「俺、転院するねん」
大毅「…ふぁ!?」
気づいとったけど、まさか転院とは思ってへんかったからめっちゃ変な声出たわ
流星「なんやねんふぁ!?ってww」
大毅「いや、それよりどこの病院？」
流星「東京」
東京…でも、転院ってことは前向きな治療が出来るって事…やんな？
流星「手術することになってん
成功すれば、ほぼ普通に生活出来るようになる」
大毅「そっか、良かったな！」
流星「しげ、俺さ」
大毅「ん？」
流星「この病気分かってから、お前との夢、たぶん半分以上諦めてたんやと思う
楽器もまともに触ってへんし、もしかしたらめっちゃ下手になってるかもしれへんけどさ(笑)
俺、もう一回夢追いかけてみたくなってん
応援、してくれるか？」
嬉しかった
今まで、俺だけずっと夢見てるような気がしてたから
流星が、諦めへんって言ってくれて、泣きそうなくらい嬉しかった
大毅「…当たり前やろ？」
流星「へへっ恥ず…」
大毅「いつ行くん？」
流星「８日、明後日の朝イチで」
大毅「すぐやな…」
流星「なんや、寂しいんか？(笑)」
大毅「んな訳無いやろ！さっさと行って、元気なって、大阪帰ってこいアホ(笑)」
流星「アホは余計や！」
それからは二人でどうでも良い話をして、それぞれ解散した
いつぶりやろうか
あんなどうでも良い話で心の底から笑い合ったんは
最近、アイツと話すときどんな面白い話でも、心のどこかであと何回こんな話出来るんやろうって考えてまう俺がおって
そんな不安を隠そうといつも通りを装って笑ってる俺が、ちょっとだけ嫌いやった
だからこれからも、今日みたいに心の底から笑ってたいねん
せやから、
せやから神様、流星を助けてくれへんか？
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作者名：Yuna | 作成日時：2023年12月28日 16時
