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『だーかーら!!!!私が行くってば!!!』
瀬名「はぁ!?あんた王さまの家覚えてないでしょ?!」
『せなっちが私に住所送ればいいじゃん!!!』
瀬名「あんた、痛い目合っても知らないからね?」
『別に。あの子が蹴ったりする訳でも無いんだし、大丈夫』
瀬名「…早く鞄用意して。校門前で待ってるから。」
『あ、ちょっ!』
せなっちは先に言ってしまった。
(早く用意しよ。)
・
『お待た、、せ?』
校門前に居るはずのせなっちが居なかった。
『まさか…ッ!!!』
先に行かれたのだ。元々置いていく予定だったのだろう。
(だからわざわざ校門前に…!!あの野郎ッ!!!)
小さい頃から怒ると口が悪くなる癖がある。なっちゃんに治さないとって言われたっけ。
途中までしかレオの家は分からないがその周辺を走りまくっている。
でも、運動は嫌い。だって疲れる。
『!!、この声!!!』
近くで瀬名の声が聞こえた。
"ちゃんとご飯食べなよ?"
(これレオに言ってるんだ。)
直ぐに分かった。直感?
(居た!!!!)
キラキラと目を輝かせ、レオの玄関の前まで行った
瀬名「は?!ちょっとA……!!!!!!!」
『レオ!!!会いたかった!元気?』
久しぶりに見るレオはヨレヨレだった
瀕死の英智を見てるみたい
1歩ずつ近づこうとすると
ドアの隙間から、
「来るな。」
『え?』
月永「お前の顔、見たくない。」
『レ、レオ、、?』
月永「もう来るな。帰れ。」
妹ちゃんだろうか。お兄ちゃんがごめんなさいと言い玄関の扉を閉めた
涙は出てこなかった。ただの放心状態だ。
瀬名「…行くよ。」
『やだ、って言ったらどうする?』
瀬名「屋上から突き落とす。」
『そっか。なら着いていく。』
私は今どんな顔をしているだろうか。
瀬名がチラチラとこちらの表情を伺っている
『ねぇ、浜辺通ろうよ。私ここすき』
瀬名はグラビアモデルだ。足を汚したくないだろう、でも無茶なお願いをしてしまった。
瀬名「特別だからね」
やった。!!と言う暇もなく海へ急いだ。
海へ行って早く心を落ち着かせたかったのだ
『嫌だ、レオがこの世界に居ない、昔のレオがここに、居ない』
ポロポロと大きな水滴が頬を濡らしていく
瀬名「……理由があったんでしょ。あいつのことだし。」
『瀬名は全部分かるんだね。』
流石友達だね。親友だね。
『ちょっとだけ羨ましいや。』
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作者名:無能なハンカチくん | 作成日時:2022年3月19日 21時