若頭に溺愛されています【るぅと】

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るぅとside

「ふぅ…さっぱりしたぁ…」

訓練後のお風呂はやっぱり最高だ

「っんめぇー！」

隣には腰に手を当てて牛乳を飲むジェルくん

皆、下半身をタオルで巻いてて、なんだかむさ苦しい

「じゃあまた会議で」

乾いたばかりの髪を触りながら部屋に向かう

また少し伸びてきたようだ

今度切りに行こう

なんてぼーっと考えながら向かう

Aは寝ていると思うから、ゆっくり襖を開ける

そして、畳んでおいた着物を着る

「あれ？僕の羽織…」

いつもなら一番上に乗せてたのに…

彼女をチラリと見ると、何かを抱きしめている様子

布団をめくって確認する

彼女が抱きしめていたのは、僕の羽織だった

もう…羽織ないと寒いのに…

僕は眠っている彼女のおでこに、でこピンする

彼女はむむと顔をしかめる

ふふっ、痛い夢でも見てるのー？

すきま風が通ってきて、ぶるっと身震いする

「うぅ…やっぱ寒い…」

でも、可愛い寝顔に負けて、今日は羽織なくてもいいやと思った



「…あれ、るぅと羽織は？」

中央の部屋につくと、不思議に思ったさとみくんが聞いてきた

「っあ〜…まぁ、泥棒に盗まれたね」

「Aちゃんでしょー？w」と莉犬

すると、組長がガタッと椅子の音をたて、スマホを構えて飛び出していった

あれはAの写真を撮りに行ったのだろう

まったく…

後でその写真いただきますからね、！

「…」

「ころん？」

さっきからどこか上の空なころちゃん

ジェルくんも心配している

「ころちゃーん！」莉犬が思いきり言うと、ころちゃんは「うわああああっ！」と叫びながら椅子から落ちた

そこにいた組長以外が笑う

「なんでそんな動揺してんねんw」

「い、いや！ちょっと…考え事…」

ああ、絶対Aの事だ

だって、普通の考え事の時、そんな幸せそうな顔しないでしょ？



「はいではな組会議を始める！一同礼っ！」

「いやいや組長、今までそんなのありましたっけ…？」

さとみくんの冷静なツッコミ

「なんかカッコいいからやってみようと思って…」

組長は照れくさそうに笑う

「っまぁ、いつも通りはじめよっか」

組長の一言でやっとはじまった

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