若頭に愛されています【るぅと】

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Aside


るぅとさんと過ごして、どんどん時間が過ぎていく

「…もう12時半だよ」

『後30分で閉店ですね』

きづけば2時間も過ぎていた

るぅとさんは、女の子を変えることなく、私と居てくれた

私の指名が中々来ないから、情けかな…

「もうお店を出よう」

組長のななもりさんか声をかける

「…また来てもいい？」

『もちろんです、！』

「その時は、必ずAちゃんを指名するよ」

頬に触れられ、熱くなる

『ずっと待ってますね』

彼は優しく笑って、帰っていった

その場のマナーで言った、『ずっと待ってますね』が、ホントにそわそわしちゃう事を、私はまだ知らなかった

これも、彼のテクニックだったのだろうか

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るぅとside

「るぅとお前、ずっと新入りちゃんだったらしーじゃねーか」

悪酔いしたさとみくんが、絡んでくる

「皆がコロコロ変えすぎなんですよ！ころちゃんなんて、30分おきに変えてたじゃないですか」

「はぁ？あーゆー場所はね、多くの女の子と絡んだ方が勝ちなの！」

「勝敗なんてないやろ」

ジェルくんが呆れたように笑う

「そーゆージェルくんだって、ずっとアカネちゃんじゃないですか！」

「それはいつもの事でしょ」

莉犬が笑いながら言う

「…ちなみにさ、どう思ってるの？Aちゃんだっけ？」

組長が、僕の肩をくんでくる

「…可愛いです」

僕の一言で場の空気が変わった

暗い方ではない。明るい方だ

「えええええっ！」

全員が声を揃えて言う

「それだけぇ？」

さとみくんが、もう結果は分かってますよという顔で言う

「うぅ…一緒にいると癒されます」

「珍しいな」

安定の返事

「るぅとくん、何回もあの店で女の子と飲んでるよね？その子達はだめなの？」

女好きのころちゃんが言う

多分、可愛い子いっぱいいるよ！と言いたいのだろう

「…だってあの人達、ずっとべたべた引っ付いてくるし、好感度あげようと色仕掛けしてて…」

「でも、彼女は…なんというか…甘えてくる時は甘えてくるし、僕の話を笑顔で聞いてくれるそんな素敵な人なんです」

僕の表情はいつも以上にキラキラしていただろう

「はいはい、要するにるぅとはゾッコンなんだろ？」

恋愛マスターさとみが言う

ゾッコン？

「えぇ！僕がぁ！？」

「組長こいつ自覚ないっすよ」

「だめだね」

組長ところちゃんの会話も耳に入らなかった


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