女の子は皆可愛いって、言ったじゃないか 【 及川徹 】

可愛くない、24 ページ24

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絶対、クソ川のことなんか好きにならないし、


拒否したら俺のこと好きになっちゃうから駄目なんだみたいな解釈をされたくないっていう、





負けず嫌いの意地で結局クソ川と付き合うことになった。









あの後、クソ川は遅いし送るから少し待っててと言い残し、ミーティングをしている体育館に戻って行った。






開いているドアの間から体育館を覗くと、クソ川ははじめに暴行受けてた。



うん、主将の癖にサボるのが悪い。








この時間だと、クソ川の教徒が居ないから静かでいいや。






両想いで付き合ってないとしても、どこかの漫画の主人公みたいに呼び出されたりするのかな。





及川くんと別れてー、みたいな






もしそうなったらなったですぐ別れるんで暫しお待ちをでいこう、完璧。








どうして、クソ川はあたしなんか好きになったんだろうか。



正直、クソ川に釣り合うような顔してないと思うし性悪だし。





ぼーっとしながら色々考えているうちに、既にミーティングは終わっていて制服に着替えたバレー部がこっちに向かって来る。







その先頭にはクソ川。




クソ川、







ニッヤニヤしてるよ。







「Aちゃ『はじめ帰ろ。』





「は、え、Aなんで居るんだよ。」





吃驚顔の挙動不審なはじめさん。



うん、あたし何で居るんだっけ。






あ、






『これ！これこれ忘れてた。』






慌ててバッグパックに入っているクリアファイルを取り出し、プリントをヒラヒラさせる





『担任が渡し忘れたんだって。』





「それでわざわざ待ってたのか、悪かったな。助かった、ありがとう。」




『いえいえ、お気になさらず。一緒に帰りたかったし。』






「Aちゃん、無視、無視なの？！俺彼氏だよ？」




騒がしかったバレーが静かになる






「頭でも打ったか及川。」









「それがね、打ってないんだよ岩ちゃん。本当に俺、Aちゃんと付き合ってるから。ね？」








『……一応？』





静かだったのが一瞬にして騒がしさを取り戻す





「ほら、ね！言ったでしょ岩ちゃん！」





「…何で。」





『あでも、三ヶ月間だけだよ。』






これがこうでこうなりましてと簡潔に説明すると、呆れ顔のはじめ。






『嵌められたんだからそんな顔しないでよ。ほら、帰ろ。』







喚くクソ川とお説教した気なはじめの背中を押して家路へと急ぐ。

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